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｢私がいつ死のうが、いつ死を覚悟しようがそれは私の勝手。
人に決められることじゃない。｣
ジッと出久を見て言うと出久の瞳は少し揺れて。
上鳴｢お、おい緑谷.......｣
｢てか鬼舞辻と戦うのには死ぬのを前提に戦うしかないし。
彼奴はそれ程の相手だ。
それをまだあんた達は分かっていない｣
私はガッと先程傷口が閉じられた腕で出久の胸倉を掴んだ。
｢あんた達数人、私が刀を相手に構えていることを気づきながらも気になって足を進めていた。
私が逃げろと言わなかったらどうしてた？
助けようと参戦したでしょ。
自分の力に自惚れんなよ、ヒーローの卵。｣
私はガッと出久を押して手を離す。
その衝動で出久の手も離れて。
｢鬼舞辻無惨に適うヒーローなんて居ない。
例えオールマイトでも彼奴を倒すことは出来ないだろうね。
あんた達がオールマイト以上のヒーローになっても
個性に頼ることしか出来ない“現代人”には一生叶わない相手だ｣
体力が落ちているからか少し疲れる。
緑谷｢僕はただ、体を大事にしてほしいと！！｣
｢これでも大事にしているつもりよ。
前世では倒れるまで働いてよく怒られてたし。
昔よりよっぽど生きやすい世界になってるし、
本来なら君達は危険な目に合わない選択肢もあったのにも関わらず憧れでヒーローの道に進んでいる。
知ってる？ヒーローが“鬼”と知らずに鬼に喰われた今年一年の件数。
346人。
それだけのヒーローが何かしらの形で鬼に喰われてんの。
その殆どが東京か此処静岡。
鬼の存在を知っていて、ましてや貴方達はどのヒーローよりも鬼殺隊の近くにいるし、私が鬼の事を詳しく話しているのにも関わず、それでも鬼のいる所に来ようとする。｣
私はジッと皆を見る。
会場のザワつきが無いように聞こえてくる。
｢私はね、皆のことを思って話してるの。
立派なプロヒーローになってほしいから、
若いうちに命を落としてほしくないから。
なのにそれを分かってくれない。
私の心配をするのなら自分の行動から見直して。
貴方達が此方に来ることによって私達は貴方達を守りながら、逃げるように説得しながら戦わなければならなくなる。
その方がよっぽど命を落とす確率の方が高くなるの。
貴方達が良かれと思って、貴方達の正義感だけで鬼のことに首を突っ込まれたら私達鬼殺隊は死ぬ確率が上がるの。｣
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作者名：美海
| 作成日時：2020年1月8日 23時
