１２ ページ12
.
煉獄さんの車は黒のカッコイイもので。
煉獄さんだったら赤色とか選ぶと思ってたなぁ、と思いながら窓の外を見る。
もう外も暗く、窓に反射で煉獄さんの顔が見えて。
無限列車の時私は別の任務に出ていたため、最後に話したのは前々日の昼にお昼ご飯をご一緒した時だった。
煉獄さんとは私が入隊する前から家族ぐるみで仲良くさせて頂いていて、小さい頃によく遊んでもらっていた。
そのため無限列車で煉獄さんが亡くなった、と聞いた時はしのぶちゃんに泣きついた。
｢煉獄さん、今世は私より長く生きてくださいね｣
煉獄｢......それは約束出来んなぁ｣
｢え、約束してくださいよ！！｣
私がそうツッコミを入れるが煉獄さんは笑うだけで。
教師、と言う立場出会っても鬼殺隊には変わりない。
何時死ぬかも分からないからだろう。
煉獄｢む！此処か？｣
家の前に車が止まる。
｢あ、はい｣
家は電気が着いておらず、まだ両親が帰っていないことが分かった。
煉獄｢親御さんには自分で話せるな？｣
｢え？何をです？｣
煉獄｢何をって.....鬼殺隊の事だ！
鬼殺隊は主に夜だからな！｣
｢あぁ.....伝えておきます。｣
ヒーローではなく、急に鬼殺隊になると言ったらなんて言われるのだろうか。
今はヒーロー社会。
ヒーロー科の最高峰、国立雄英高校に入学したというのに。
入学早々ヒーロー諦めますなんてバカでしかない。
私が黙りこくっているからか煉獄さんがこちらを向いて。
煉獄｢ヒーローも諦められないのなら、ヒーローにもなり鬼殺隊の希望となればいい！｣
｢え？｣
煉獄｢鬼殺隊の中にはヒーローはいない。
ヒーローでもあり、鬼殺隊だなんて最高じゃないか！｣
そっか、無理にどちらかを選ぶ事はしなくていいんだ、
ヒーローであり、そして鬼殺隊であったらいいのか。
｢ありがとう、煉獄さん！｣
私は車のドアを開ける。
｢それじゃあまた！｣
煉獄｢よもや！連絡先を交換するのを忘れていたな！｣
｢あ。｣
渡さ直ぐにスマホを取り出して煉獄さんと連絡先を交換する。
煉獄｢また予定は連絡しよう！｣
｢分かった！
ありがとう、煉獄さん！｣
車のドアを閉めると煉獄さんは去っていって。
私は鍵を取り出し中に入る。
暗い、誰も帰っていないはず。
なのに“血の匂い”がする。
濃ゆい、
鉄の匂い。
.
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 852人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を含むプレイリスト 
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
サッカーバカ(プロフ) - 初めまして、コメント失礼します。「鬼滅の刃」の原作を見たことがないのですが、この作品を読んで、読んでみたいと思いました！！とても引き込まれる作品なので、ゆっくりと頑張って下さい！応援しています！！ (2020年1月8日 22時) (
レス) id: 7487ed3f06 (このIDを非表示/違反報告)
ha波さん屋 - 作者様の語意が素敵過ぎて泣きそうだし、文章力が凄くて物語に入り切れて感動して泣きそうだし、そもそも物語が面白くて泣きそうだし…泣きそうだけど泣いては無いんですよね(どうでも良い)これからも、更新頑張って下さいませ！コメント失礼致しました。 (2020年1月8日 17時) (レス) id: dfbaedbf2e (このIDを非表示/違反報告)
al8056(プロフ) - 煉獄さんかっこよい…惚れてしまういや惚れ直してしまうよ (2020年1月8日 7時) (レス) id: 1ee8009000 (このIDを非表示/違反報告)
秋桜 - かっちゃんぶちギレそう (2020年1月7日 19時) (レス) id: a72f134362 (このIDを非表示/違反報告)
ベル(プロフ) - 最初から読みました！やっぱり煉獄さん好きです←更新楽しみ待ってます！ (2020年1月7日 15時) (レス) id: efb845659a (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：美海
| 作成日時：2019年12月31日 21時
