３２ ページ32
.
ｱﾅｳﾝｻｰ｢番組の前半にヒーローの方にお話をお伺いしていた時に気になったのですが本人にお聞きします。
“ヒーローが嫌い”とは何かあったのでしょうか？｣
私はそんなことを言ったの？と皆を見る。
小さく溜息を着き、アナウンサーを見る。
｢私の両親はヒーローでした。
地域のマイナーヒーローで、そこそこ親しまれていた人達でしたね。
ですが小学生のとき、父は浮気をし母は父との喧嘩のイラつきで私に暴力を奮ってきたんです｣
アナウンサーは重たい話ではないと思っていたのか、少し驚いていて。
｢小学六年の時に私は父のヒーロー事務所に行ったんです。
いつもとは違うな、と異変を感じながらも中に入ると血の匂いが充満し、ヒーロー事務所の人全員が殺されていたんです。
私は彼らを殺した人達に捕まりました。
父と母は私をその人達に売っていたんです。
事務所前に止めてあった車に乗せるために一度外に連れ出されました。
その時にはもう多くのヒーローが助けに来ていたんです｣
ｱﾅｳﾝｻｰ｢助け出されたのならヒーローの事は好きなんじゃ......？｣
｢助けを求めてもヒーローは助けてくれなかった。
ましてや叶わないからと言って諦められた。
それなのにヒーローを好きなままでいられますか？
ヒーローは助けてくれるものだと信じ、助けを求めたというのに。
私は“そう言うヒーローが嫌いです”
彼らには当時に伝えていました。
自分以上に強いから助けない、
個性上不利になるから助けに行くことが出来ない、他のヒーローを待つ。
そんな腐れたヒーローにならないように、
助けを求める人に手を差し出し、また自分の身を守れるそんなヒーローになってほしいと。
テレビにでて芸能人ズラするヒーローじゃなく、
ヒーローになれたからとそこで満足するヒーローじゃなく、
助けを求める人が、
世間が、
“これこそヒーローだ”と言うようなヒーローになってほしいと。｣
.
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 551人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を含むプレイリスト 
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
ぷに - 完結お疲れ様でした…！とても凄く面白くこのような神作者様の作品に出会えて良かったです。他のシリーズでも、頑張って下さい！陰ながら応援してます！コメント失礼しました〜！ (2019年12月24日 16時) (
レス) id: e539b1a594 (このIDを非表示/違反報告)
カルム(プロフ) - うるって来る(´；ω；｀)神作品すぎる… (2019年12月22日 10時) (レス) id: a52b3e9031 (このIDを非表示/違反報告)
凛 - 続々編おめでとうございます！更新無理のない程度に、楽しみにしています( ´∀｀) (2019年12月17日 22時) (レス) id: 25609cba70 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：美海
| 作成日時：2019年12月17日 22時
