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またいつもの朝が始まった。
スマホを見ても仲の良かった友人からの通知はない。
零は行方が分からないだけであって何処かで生きているかもしれない。
だが友達二人のお葬式に来なかった。
そんな薄情なやつでは無いから零ももしかしたら、
とあってはならない考えをしてしまう。
私はベッドから降りて慣れた手つきで髪を括る。
棚に置いてあったネックレスを手に取り首に付ける。
ひんやりとしたネックレスが首に当たり、少しこそばゆい。
一人暮らしのため、寝室やリビングなどは別れておらずワンフロアの部屋。
部屋に着いたドアを開ければ脱衣所があって左右にはトイレと風呂場がある。
洗面所で顔を洗い、タオルで顔を拭いてコンタクトを入れる。
皆が亡くなってから私の人生に色はなくなった。
遊びに行くことも無くなったし、出会いもなかった。
私だけが楽しむことが悪い気がして。
仕事に行かなければならないため、テキパキと用事を済ませてメイクを始めた。
小学生の担任だから薄いメイク。
蒼白い顔に血色を出すぐらい。
動きやすいジャージに着替え、私は鞄を持って学校へと向かった。
車に乗ればいつも思う。
このまま事故を起こしたら皆の所にいけるかなって。
でも痛いのは嫌だしまだ死にたくなかった。
私はただ臆病なだけだ。
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作者名：美海
| 作成日時：2019年9月16日 21時
