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今日は学校まで徒歩だったため“安室さん”の車に乗り込む。
バタンッとドアを閉めると腕を引かれ、抱きしめられた。
降谷｢ごめんな｣
｢っ.....やっぱり零、なんだよね｣
降谷｢ごめん、ごめんな.....｣
｢バカ.....
一人に、一人にしないでよバカァ！｣
私は涙を流し零の背中に手を回す。
降谷｢ごめんごめんな、一人にさせて｣
頭を優しく撫でてくれる零は変わっていなくて。
涙を止めたくても、止まらない。
｢生きていてくれて、ありがとう.....｣
ずっと、
ずっと死んでいると思っていたんだ。
どんな事をしていても、
どんな職業でも、
居てくれるだけで嬉しい。
降谷｢会えて、
会えてよかった｣
零も少し鼻声で。
零から離れると頬に着いた涙をぬぐってくれる。
｢.....聞いてもいい？
今まで何をしていたのか、｣
鼻声のままそう聞くと零の顔は少し暗くなって。
降谷｢詳しくは話せないことになっているんだ｣
｢.....そっか
それは名前を変えて生活しているのと関係あるの？｣
降谷｢あぁ。
だから外では透と呼んでくれ。｣
私は頷いてから変わらぬ外を見る。
｢零。
零は今、白？黒？｣
降谷｢.....グレーだな｣
警察か、犯罪者か。
グレーと言うことは、
｢そう言う、事ね｣
ヒロから聞いたことがある。
“公安は時と場合には職業を変え、名前を変えて過ごす潜入捜査がある”と。
だから零は多分、ヒロが言っていたような部署。
｢危険な事は、辞めてね
絶対に死なないで。
死んだらヒロも波山も来世まで呪ってやる｣
笑いながらそう言うと零も笑みを零して頷いた。
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作者名：美海
| 作成日時：2019年9月16日 21時
