１ ページ1
.
小学四年の夏。
夏休みで家に一人で居た時に何者かに連れ去られた。
兄はバレーをするために市民体育館に行っていたし
両親は仕事で居なかった。
いや、居ないと思っていた。
知らぬ人に気絶させられた時、聞こえてきた声は両親の声だった。
母『あぁ、やっとこの子から____』
父『高値で売れてよかっ_____』
その時に私は分かったのだ。
あぁ、売られるのか。と。
幼いながらにして自分の立場を分かっていた。
気味悪いと言われた“能力”
両親からの“愛”は作られていると理解していた。
私が売られた先は、ヨコハマにあるマフィア。
ポートマフィアと呼ばれる場所。
ヨコハマには私の持っている“能力”と同じような人が居て。
私は“一人じゃない”と思えた。
マフィアの人も見た目に寄らずに優しく、ここに来て良かったと思えた。
その日から月日が経ち、高校一年となる年齢までに成長した。
｢失礼します｣
首領に呼ばれ、私は首領室に入る。
ここではもう私は幹部までに成り上がっている。
首領がまだ、幹部だった時に徹底的に教えこまれた。
体術、武器の使用、異能力のコントロール。
殺しに必要なものを全て。
死にたくなった事もあったが、ここを抜ければ私の行くところはないため死にものぐるいで頑張った。
その成果が今だ。
森｢来たかい、Aくん｣
｢お待たせしてしまいすみません。｣
森｢いや、いいよ。
それで任務の事なんだが.....｣
｢ふふっ.....
了解しました。｣
私は目を細めながらニッコリと笑った。
森｢資料を渡しておく。
好きな時に行きたまえ。｣
｢はい。
失礼しました｣
資料を受け取り、私は首領室から出る。
ワインレッドの絨毯の上を歩きながら、窓の外を見る。
ヨコハマを見渡せるビル。
｢やっと、か。｣
私はそう小さく呟いて、持っていた資料を握りしめた。
.
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 687人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を含むプレイリスト 
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
美海(プロフ) - 朱吏さん» 教えていただきありがとうございます！ (2019年4月14日 20時) (
レス) id: 8493b8cb9c (このIDを非表示/違反報告)
朱吏 - これ48話抜けてませんか？ (2019年4月14日 19時) (レス) id: 613964d850 (このIDを非表示/違反報告)
美海(プロフ) - くうさん» ありがとうございます！頑張りますね！ (2019年4月8日 23時) (レス) id: 8493b8cb9c (このIDを非表示/違反報告)
くう - 見つけてから一気に読んでしまいました！とても面白いです！頑張ってください！ (2019年4月8日 23時) (レス) id: 2df142bc39 (このIDを非表示/違反報告)
美海(プロフ) - ペペさん» ありがとうございます！頑張ります！ (2019年4月8日 20時) (レス) id: 8493b8cb9c (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：美海
| 作成日時：2019年4月7日 21時
