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医師「病気が再発しています。
一度アメリカの方で手術をされているみたいなんですけど、話は聞いておられますか?」
そう医師に言われ、俺は頷く。
「いつ再発するか分からないとも聞いていました。
だけど、何故急に.....?
さっきまで何ともなかったんですよ?」
喧嘩もいつものようにしていたのに、
幼馴染の、
大切なやつの変化にも気づけなかったのか、俺は。
医師「そんなに自分を責めないでください。
この病気は発症したり再発していても、倒れるまで気が付かないんです。
体はいつも通り、だけど体内では再発をしていくんです」
俺はAをチラッと見る。
医師「一週間以内にアメリカに行かないと彼女は_____」
そう医師は言い、看護師とともに病室から出ていった。
俺がお金を払うと言ったため個室。
俺は椅子に座り、Aを見る。
「.....なぁ、起きろよ」
いつもみたいに起きて笑えよ。
俺はAの頬に手を滑らせる。
なんで喧嘩をした後なんだよ、
なんで今なんだよ.....!!!!
Aの手を握り、頭を近づけて起きてくれ、と願う。
でもそう簡単には起きなくて。
Aは特に機器を使っていないため、電話の使用は許可された。
Aのスマホを取り出して、叔母さんにかける。
世界を渡り歩いている人だ、ここには来れないだろうが伝えていた方がいいだろう。
数コールもしないうちに叔母さんが出てくれて。
叔母『もしもーし?A?どうしたの?』
「叔母さん、久しぶりです。降谷です」
そう言うと、叔母さんは黙るが俺を思い出したのだろう、すぐに話し始めた。
叔母『あぁ、あのイケメン零くんね!
Aのスマホから電話なんて、どうしたの?』
「実は.....」
俺はAが病気で倒れたこと、あと一週間以内にアメリカに行かなければならないことを伝えた。
叔母『.....わかったわ。
零くん、起きるまでAの傍に居てあげてくれないかしら?
今すぐにでも行ってあげたいんだけど、生憎今ヨーロッパなの。アメリカに行く時は連絡頂戴、全て手配するわ。』
「分かりました、ありがとうございます」
俺は電話を切り、Aを見る。
いい叔母さんじゃん。なんて思いながらAの顔にかかっている髪を除けた。
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明里香(プロフ) - 16話に誤字がありました。「気の抜きた」ではなく、「気の抜けた」です。 (2018年10月30日 23時) (携帯から) (レス) id: 85d4df75a2 (このIDを非表示/違反報告)
蘿娜(プロフ) - とても楽しく,心が暖かくなりました。 (2018年10月23日 0時) (レス) id: 40bd535962 (このIDを非表示/違反報告)
名乗るほどのものである(プロフ) - 凄く面白いですね。 (2018年9月15日 20時) (レス) id: 579cc6e1a8 (このIDを非表示/違反報告)
慶花(プロフ) - 完結おめでとうございます。ちゅき。 (2018年8月21日 18時) (レス) id: dcae336c8e (このIDを非表示/違反報告)
メアリエナ(プロフ) - 完結おめでとうございます!楽しく読ませていただきました。終わりかたすごく好きです!コナンくんと哀ちゃんは戻らないんですね(笑)これからも頑張ってください。 (2018年8月18日 19時) (レス) id: 1d139961bb (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:美海 | 作成日時:2018年8月2日 16時