. 不良からバレー部のマネージャーになりました。３

１３０ ページ30

.


付き合ってから何度もお泊まりしてるし、数回だけデートにだって行っている。


でも徹ちゃんは手を繋ぐだけで他は何もしてこない。


手を繋ぐことも、抱きしめることも、付き合う前からしてたこと。


興味がないのでは、と思ったが健全な男の子で、彼女もいた事だしそれは無いだろう。と判断。


幼馴染からの関係だから手が出しにくいのか、


大切にしてくれてるか、


興味が無いか。


と思っていたが、


どうやらどれも違うようで。


｢不能なのかと｣


及川｢及川さんの徹くんは至って健康ですけど？！

ってこんなこと言わせないの！｣


｢だって普通に泊まってるし、

着替えだって同じ部屋でしてるじゃん｣


及川｢が、我慢してんの！

Aちゃんだって数ヶ月前までは中学生だったし、
もっと期間開けた方が、って｣


｢でもさ徹ちゃん、卒業したらアルゼンチンなんだよね？

2年は会えないんだよ？
我慢して期間開けてたらアルゼンチンだよ？｣


及川｢そ、それはそうだけど

及川さんだけ乗り気でAが嫌だったらとかさ、｣


｢まぁ気まずさはあるよね
今まで幼馴染だったわけだし。

でもさ好きな人に触れたいって気持ちあるのに

そんな気まずさとか恥ずかしさなんて不必要だよ｣


徹ちゃんの手に自分の手を絡ませる。


｢私、間違ってる？｣


及川｢いいの？ほんとに

俺、A相手だとやめてって言われても多分無理だよ｣


｢正直にどーも

でも嫌なことなんてないから言ってんだよ｣


徹ちゃんはじゃあ、と言って私の頬に手を添えて顔を近づけて。


自然に目を閉じて待ってみると唇が重なって。


その一瞬で離れていく徹ちゃん。


及川｢続きは夜ね

みんなが寝静まってから｣


｢.......だったらウチに泊まりに来なよ

今日、お父さんもお母さんも他県に出張だから｣


.

１３１→←１２９

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す