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第二話 ページ3

な「大丈夫だった?みかんちゃん。大変だったね」
言葉に、やっと状況が理解できた蜜柑は蛍と委員長の元へと駆け寄った。

な「さてと、試験終了ってとこかな、全部見てたよ
みかんちゃん、仮入学試験合格おめでとう。素敵なアリスを持ってるね」

離れた場所で見守っていた美桜はお面の下で悲しそうな顔をし、その場を離れた。

蜜柑は鳴海の説明を受けながらキョロキョロとさっきのお面の子を探していた。


〜次の日〜

美桜は相変わらず変なお面を付けて登校していると、棗を発見した。

『あの後暴れてたもんね。捕まっちゃったのかぁ。大丈夫?痛みだけとっとく?それともぎゅーしたげよっか?』
お面の下でニヤニヤしながら聞く美桜に棗は詰め寄った。
な「美桜、お前あいつと知り合いか?」
昨日、蜜柑を助けたのが美桜だと気付いた棗は、なぜ美桜が蜜柑に手を貸したのか謎だった。

『まあね、僕のお友達だよ☆』
棗に釘を刺すように伝えると、腑に落ちなさそうな棗の手を取り痛みをとった。
そのまま手を握り一緒に教室へと入った。

教室に入るとちょうど蜜柑の挨拶が終わったところで、鳴海がなにか話していた。
B組中の視線を浴びながら自分たちの席へ向かった。
『はいはーい、お気になさらず〜。ご機嫌ナナメちゃんが通りますよ〜』

色んなところから、様々な言葉が飛び交う中蜜柑が声を掛けようとした。
み「あんた、昨日のお面の」
だが、それはもう一つの声にかき消された。

ス「ねー!ねー!棗くん!聞いてーっ!」
棗はにゅっと出てきたスミレ机を蹴った。
『はいはい、机蹴んないよ〜』
と、場を和ませながら席に着いた。
席に着くと、流架が心配そうに棗に声を掛けていた。

な「はーい、みんなが揃ったところでお話がありまーす!この新入生みかんちゃんのパートナーを決めたいと思います!」
それを聞いた蜜柑は期待の眼差しで蛍を見ていたが、断られていた。
な「立候補する人なんていませんよねー?そこで・・・え?」
鳴海が独断で決めようとしていたが、この場で挙手する者が一人いた。

『はいはい!僕がやる!』
ぴょんぴょん跳ねながら挙手する美桜にクラスはザワついた。

「なんで美桜ちゃんがパートナー?」
「何者だよ、あの新入り」
「ちょっと冗談じゃないわよ、どういうこと!?」

周りのざわめきに隠れて棗は小さく舌打ちをした。

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作者名:美桜 | 作成日時:2023年8月10日 14時

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