44話 ページ15
それから親に連絡をして、俺は治の家に泊まることになった
父さんからは久しぶりに会いたかったけどまた今度と連絡が来た
母さんは、連絡したが返信をみてはいない
多分せっかく頑張ってご飯作ったのに、とか来てるから見るのをやめた
その頃治はと言うと
治「なぁA返事いつくれるんや？」
と俺にしがみついて離れなかった
『さっきから言ってるけど約束しただろ？』
治「せやけど気になるやん？」
『まだ駄目だ』
そういうと俺の肩に頭をグリグリと押し付け
治「Aが冷たい」
『んなことないけどな』
治「まさか！俺以外にAに告った奴でもおるんか！」
そう聞かれて思い付いたのは北さんだった
『まぁ、いるっちゃいるな』
治「なんやて！」
それじゃあ俺あかんやんと項垂れていた
北さん
元気かな
牛島さんに助けてもらったとき以来全然話す機会がなくあのあとも謝ろうと思っていたが謝ることすらできなかった
気にしたりしてないといいな
そんなことを考えていたら
治「今誰のこと考えとるんや？」
と治が俺の顔を覗きこんできた
俺以外考えたらあかんで！と叫んでいるのを見て
なんか侑みたいになったな
と思った
そのあと治は飯になるまで俺を離してくれなかった
風呂を借りて治の部屋でゴロゴロしていた
治「なぁ布団敷かんくてもええ？」
唐突に治が聞いてきたので
『え、あ…いいんじゃね？』
と適当に答えてしまった
自分でもやってしまったと思っている
布団を敷かない
つまりは治と一緒にベッドで寝ることになる
そして今
俺は治に抱き締められていた
治は疲れていたのだろうかもう眠っていた
俺はと言うと
『あっつ…』
暑くて眠れないのである
でも残念なことに治の腕からは逃れられず仕方なく抱き締められながら眠ることにした
治side
寝られへん
俺は今Aを抱き締められながら寝てるふりをしていた
いや布団敷かんくてもええっていったやん？
ベッド狭いやん？
こんなん抱き締めるしかないやろ？←
そうして抱き締めとったら
『…あっつ』
と言うAの声が聞こえた
そのすぐAは俺の背中に手を回して目を閉じていた
俺、抱き締められとんの？
いや待ってや
こんなん
治「ずるすぎるやろ…」
そして俺は抱き締めている腕に少し力をいれまた目を閉じた
Aside
『じゃあまた合宿で、』
治「おん、気いつけてな」
侑に会うのが少し気まずい俺は治の家を早めに出ることにした
治「今度こそ、返事聞くからな」
『おう、待ってろ』
＿＿＿＿＿
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作者名：もちうさぎもも | 作成日時：2020年8月17日 17時
