ペチュニア

02 ページ8

11:00
「多分家を紹介するの始めてだよね…？」


『知らないよ笑』


「まあいいや、ここがマイホームです！」


カメラを持って部屋を映す裕樹


矢部【おっしゃれな家具やなー】


「ちなみに、このソファーは内田くんがお気に入りで、来るたびに欲しいと言われます笑」


矢部【笑】


「ここには写真を飾っています」


写真立ての置いてあるテレビの脇のスペース


「この写真は高校の卒業式に撮った写真です」


1番端にある写真立てにはAとのツーショット


「奥さん可愛いでしょ？笑 高2から7年付き合って去年結婚しました」


矢部【こいつも奥さん自慢かいな笑 でも、ホンマにかわええからなー…】


『そんな事まで話すの？！』


ちょいちょいとカメラを持っていない方の手で手招きをしてAを呼ぶ


「皆さんに報告があります」


矢部【なんや？！引退とか言わんといてや？まだこれからなんやから！】


カメラを固定して篤人が気に入っているソファーに座っている2人


「来年の冬にはパパになります！」


矢部【おぉ、マジか！おめでとうございます】


「しっかり奥さんを支えていきます！」


『…っ…』


「泣くなよー笑」


感極まって涙するAを覗き込み頭をそっと撫でる




12:30
「今から昼飯を作りたいと思います！」


そう言ってカメラをAに預けキッチンに立ちテキパキと動く祐樹


「奥さんは悪阻が酷くて料理をさせるのが可哀想なので家に居るときはなるべく作るようにしています」


『今日は何を作ってくれるんですか？』


「今日は奥さんが好きなリゾットを作ります」


矢部【サッカー上手くて、イケメンで料理も出来るなんて…】





「食べられるだけでいいからね」


『うん、ありがとう。いただきます』


ゆっくり、嬉しそうに食べるA


矢部【男には辛さが分からへんからな…】


動かなくなったAのスプーンを見て


「ごちそうさま？」


『うん、ごめんね』


「美味しかった？」


『すっごく美味しかった！ごちそうさま』


「良かった、じゃあ余ったの頂戴」


自分のを食べた後Aが半分ほど残した分もペロッと完食

03→←大津祐樹01

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す