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治療をしてもらってから、洗濯機が止まるまで船内の掃除をした。
洗濯が終わると、それを船尾に干していく。
全て干し終わる頃にはもう、昼前になっていた。
『お昼、か…どうしよう…』
ル「A」
『あ、ルフィくん！』
後ろから声が掛かり、振り向くとルフィくんがいた。
私は笑顔を向けて近付く。
『どうしたの？』
ル「お前…なんでメシ食わねぇんだ？」
『あー、お腹減らないの』
ル「なんでだ！腹でも痛てぇのか？」
『お腹は痛くないよ。でも、食欲ないの(苦笑』
ル「メシ食わねぇと、お前ぶっ倒れるぞ！」
『そうだね…そしたらまた迷惑かけちゃうし、気を付けるよ。ただ、本当にお腹空いてないから…ルフィくんからサンジくんにお昼いらないって伝えといてもらえないかな？』
ル「いやだ！そんなん自分で言え」
『ごめんね、ルフィくん…でも、お願い』
ル「………………分かった。でも晩メシは食えよ！」
『ありがとう。うん、夜ごはんは食べるね(ニコ』
私の言葉に満足したのかルフィくんは走って行った。
お腹が空いてないのは事実だが、サンジくんと顔を合わせ辛くてキッチンに足が向かないのも事実。
私は頭をフルフルと振って、洗濯カゴを脱衣場へと戻しに向かった。
ーーー麦わらの一味side
ナ「えっ？A、またいらないって言ったの？！」
ル「あぁ、腹が減らないからいらねーって。腹が痛てぇのかって聞いたけど違うって言ってたぞ」
チョ「はっ！もしかして怪我のせいなのかも……」
ゾ「…怪我？」
チョ「うん…今朝、Aが俺のとこに来て湿布をくれって言うから診察したんだ。そしたら背中に…肩から腰までの大きな打撲があったんだ」
サ「何っ？！それは酷いのか？！」
チョ「かなり強い力で打ち付けてると思う。相当辛いと思うんだけど…A、笑ってたんだ」
ゾ「………」
ウ「マジかよ……って、おい！ゾロ！血が出てんぞ？！」
ゾ「何でもねぇ」
色が変わるほどキツく握られた拳の中で、爪が食い込み血が流れているゾロ。
慌てたチョッパーがゾロの手を開かせようとする。
チョ「ゾロっ、手から力抜くんだ！」
ゾ「何ともねぇ」
チョ「ダメだ！手を開いてくれ！」
ゾ「………」
そっと手を開いたゾロの掌は真っ赤に染まっていた。
そんなゾロをチョッパーは医療室へと無理やり連れて行った。
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作者名：みき | 作成日時：2020年8月9日 17時
