キミ、スキ。3

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「不器用やけど真っ直ぐで、優しさで自分を抑える子やねん。」

『え、え、どうしたの？』

突然私のことを褒め始める将暉くんに戸惑いが止まらない。

「せやけど、俺はその優しさを自分にも向けてほしいねん。」

『う、うん…？』

「ええか、もし万が一倫也くんがお前の気持ちを断ったとしたら…。」

『はい。』

「そしたら俺が一生面倒見たる。」

『え…？』

「俺が一生お前のそばに居って笑かしたる。」

『将暉くん…。』

その真剣な目に私はつい見とれてしまう。

「どうや、俺のこの心意気。」

『将暉くん…。』

「なんや、惚れたか？」

『将暉くんはイヤ…。』

「おい！なんでや！惚れるとこやろ！」

『だって、将暉くんは私の中でお兄ちゃんでありスーパーマンだもん。』

「男として見れないっていうんか！カーッ！俺はAをそんな子に育てた覚えはないで！」

『どんだけ異性として見られなくて悔しかったの…。』

「なになに、楽しそうだね？」

『あ、中村さんお帰りなさい。』

将暉くんが必死に訴えてくるもんだからお腹を抱えて笑っていたら

タバコを終えた中村さんが帰ってきた。

「何がそんな面白かったの？」

『ふふふ、私が将暉くんのこと男の人として見てないって言ったらすごい怒ってくるんですよ。』

「俺の決め台詞で胸キュンしないAが悪いんやで！」

「えー、将暉ってAちゃんのこと本気で狙ってたの？」

「語弊っすわ倫也くん！」

「てことは俺とライバルだね。」

『…え？』

「だって俺もAちゃんのこと大好きだもん。」







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