48.女のキズは ページ48
翌朝、起きると案の定顔は浮腫んでて。
顔で仕事もらってんのに、
責任感のカケラもねぇのな。
1人でいるとまたどうしようもない気持ちになりそうで怖くて
一本だけタバコを吸ったあと
いつも以上に早く現場にむかうと
今日も俺よりも早く現場にいる、ニノ。
「おはよ、翔ちゃん」
いつも通り、口元だけで緩く笑って
手を挙げたその姿に
とてつもなく安心する自分がいる。
「どしたの、早いね最近。」
「あなたこそ、
その顔して人に向かってどうしたのはないでしょうよ(笑)」
そりゃそっか、
誤魔化せるわけねぇし
知らないふりする優しさじゃないもんね、
こいつの優しさは。
「あんね、」
口を開いたそのとき。
「…ごめん、俺知ってんの。
昨日マスターから電話かかってきてさ。
翔ちゃんの側にいてやんなって言われたから早く来ちゃった」
どうよ、イケめてるでしょ？とかって笑うニノ。
笑ってるくせに、悲しそうにすんなよ。
「…終わっちゃったわ、
せっかく色々言ってくれたのに、ヘタレでごめん(笑)」
泣くことはさすがにもうないけど
優しい顔してこっちを見られると
昨日と同じ悲しさと
こういう仲間がいてくれる嬉しさと
いろんな気持ちがごちゃ混ぜになる。
「いやぁ、まぁオトコは30すぎから仕事1番うまくいくっていうし？
俺が結婚でファン減らしちゃったら
その分翔ちゃんがファン取り返してよ(笑)」
「…そだな(笑)
あー、もう！お前ずりぃ、かっこよすぎ！」
泣きそうな目元をぐっと堪えて笑って見せると
ちょっとだけ、安心してくれたっぽくて。
「知ってまーす(笑)
まぁ翔ちゃんも負けてないから安心してよ？」
いつもだったら
自信カジョーだなぁ、なんて笑い飛ばすことも
今日は素直に頷いとこうって気分になる。
「はぁ、ウサちゃんもお馬鹿さんだよね。
こんなイイ男なかなかいないのに。」
俺の素直さに触発されたのか
珍しく、本音らしい呟くような声を漏らしたニノの顔を見てると
仕事でこんなにいい出会いがあったんだから
女運くらいなくてもしょーがねぇかぁ、
とも思えてきて。
「ねぇ、俺仕事に生きるわ。
もっとおっさんになっても、それこと死ぬまでアイドルでいよっかな(笑)」
「じゃあ俺はジジィになったら
目指すは翔ちゃんのヒモかな(笑)」
「おい、ここは一緒にがんばるとか言うとこだろーが！」
女の傷は女で、なんてよく言うけど
俺に限ればそんなこと、ないみたい。
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mii(プロフ) - ミーコさん» 返信遅くなって申し訳ありません！そして本当にありがとうございます♪♪ミーコさんのためにも更新がんばりますね！2ndでもよろしくお願いします♪ (2014年12月3日 7時) (
レス) id: 4aea4e71e4 (このIDを非表示/違反報告)
ミーコ(プロフ) - こんばんは(^^)そして、初めましてです！翔くんの今の状況が切ないんですが、、リア充に向けてどのように展開していくのか楽しみです♪miiさんのペースでかまわないんで、また続きを読ませてください！楽しみに待ってます♪ (2014年12月1日 22時) (レス) id: fb03967421 (このIDを非表示/違反報告)
mii(プロフ) - 菜美枝さん» ありがとうございます。これからもドキドキを届けられるようがんばるので、よろしくお願いしますっ! (2014年11月14日 23時) (レス) id: 6c099399c8 (このIDを非表示/違反報告)
菜美枝 - 初めまして。すごく面白いです!無理せず更新頑張ってください。ドキドキしながら待ってます! (2014年11月14日 20時) (レス) id: 971ede83e2 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：mii | 作成日時：2014年11月9日 15時
