44.スターの反則技 ページ44
「これなんなの?
もう降参だからいい加減教えてよ(笑)」
舌で片想いの味を転がしたあと
ダメなんだろうなぁ、と思いながら聞くと
案の定君は
「そう簡単に教えてあーげない、
だから当てれるまで、通って?」
なんて首を傾げながら言っちゃって。
いや、反則だから。
冗談のつもりなんだろうけど
あなたがやると
わざとらしいことだって絵になんだからね。
オトコって、君の思ってる以上に単純なんだから。
「…そんなのなくたって通うのに。」
思わず漏れ出る、本音。
だって、ここに来ればAちゃんに会える。
それだけで十分に意味はある。
ちょっとずつでも近づければ
それだけで意味があるんだ。
「ふふ、
そんなにお店気に入ってくれるなんてマスターもあたしも幸せモノ。」
相変わらず掴み所のない口調と返事も
いつもだったらオトナだもんね、くらいにしか感じないけど
あの男の顔が脳裏に浮かぶ今は
俺をかなり焦らせる。
もちろんお店もマスターも気に入ってるけど
俺の1番の目当てはAちゃんなんだけど。
そろそろ言わなきゃ、
手遅れになっちゃう?
「そうえばようやく貸してもらったCD聞けたの。
すごくかっこよかった、
さすが国民的アイドル(笑)」
思い出したように言うのは
これ以上さっきの話、したくないからなのか否か。
「ありがと(笑)
なんか恥ずかしいもんだな」
「声だけだからかもしれないけど、
翔くんも翔くんじゃないみたいな気がしたもん(笑)
アイドルなんだなぁって思った」
楽しそうに話す君を見てると
本当にただ、思い出しただけなのかなぁって気もしてきて
ちょっとだけ安心する。
「ここに来てる時の俺がフツーの櫻井翔だよ(笑)
松潤とかはアイドル、地でいってるけどね。俺はおっさん(笑)」
「ふふ、ちょっと嬉しいかも。」
「なにそれ(笑)」
「んー、アイドルの翔くん見ると
遠すぎてちょっとだけ寂しくなるから?」
疑問系で曖昧に笑う君。
「俺はAちゃんの近くにいるよ」
君にだけは、
遠くの存在だなんて思って欲しくないから。
自然と出てきた言葉に
Aちゃんはちょっと目をおっきくして、頰を染めた。
「アイドルがそれは、反則。」
だって好きだから、
反則だってお構いナシで許してよ。
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mii(プロフ) - ミーコさん» 返信遅くなって申し訳ありません!そして本当にありがとうございます♪♪ミーコさんのためにも更新がんばりますね!2ndでもよろしくお願いします♪ (2014年12月3日 7時) (レス) id: 4aea4e71e4 (このIDを非表示/違反報告)
ミーコ(プロフ) - こんばんは(^^)そして、初めましてです!翔くんの今の状況が切ないんですが、、リア充に向けてどのように展開していくのか楽しみです♪miiさんのペースでかまわないんで、また続きを読ませてください!楽しみに待ってます♪ (2014年12月1日 22時) (レス) id: fb03967421 (このIDを非表示/違反報告)
mii(プロフ) - 菜美枝さん» ありがとうございます。これからもドキドキを届けられるようがんばるので、よろしくお願いしますっ! (2014年11月14日 23時) (レス) id: 6c099399c8 (このIDを非表示/違反報告)
菜美枝 - 初めまして。すごく面白いです!無理せず更新頑張ってください。ドキドキしながら待ってます! (2014年11月14日 20時) (レス) id: 971ede83e2 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:mii | 作成日時:2014年11月9日 15時