35.アカトシロ ページ35
君の真意が確かめたくて
もう一度、既に先程のキスで熟れた唇に吸い付く。
初めは、重ねるだけ。
それから軽く舌を絡め
段々と深く。
回らなくなるアタマと熱くなるカラダ。
ここまではさっきとおんなじ。
「んっ…」
でも、どれだけ甘い声が漏れたって
俺が唇を離した瞬間、
もう一度君の小さな口から
あの2文字が溢れることはなくて。
ねぇ、
酔っ払った勢いだったの？
それとも誰かと重ねた？
そんなことを考え始めると
すっかり熱いカラダとは裏腹に
急速にアタマの中は冷えていく。
「はぁ…」
虚しさに耐えきれなくなって
腕の力を緩め、唇を離す。
別に欲を満たしたいだけなら
Aちゃんじゃなくたっていいもん。
君とは
ココロから繋がりたいんだ。
そっと抱きしめていると
Aちゃんはいつの間にか
眠りの世界に行ってしまったようで。
さっきの乱れた姿からはかけ離れた
あどけない寝顔で俺の腕の中にいる
。
次に目が覚めたときにはもう君は
俺とのコトは忘れているのかな、
なかったことに、なるのかな。
君が俺の背中に腕を回したことも
舌を絡めてきたことも
譫言でも、すきって言ったことも
全部俺だけの記憶になるんだ、
そう思うと堪らない気持ちになる。
「俺は、だいすきだよ」
面と向かって言えない卑怯な俺のキモチは
伝わるか、伝わらないか。
わからないけれど
行き場のない感情に身を任せて
君の髪を流してうなじの下辺りに
真っ赤な花を一輪だけ咲かせる。
白い肌に
俺の中に溜め込まれた思いを示すみたいに濃い赤が
くっきりと浮かび上がった。
「ん…」
それでも軽く眉をしかめただけで
気付く気配はないAちゃんに
安心したようながっかりしたような
複雑な気持ちの俺。
もしも、
君が1人で自分のカラダに残った跡に気付いたら
どう思うんだろう。
今日のことを、思い出す？
後悔、する？
それとも、そもそも俺以外のオトコを思い浮かべる？
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mii(プロフ) - ミーコさん» 返信遅くなって申し訳ありません！そして本当にありがとうございます♪♪ミーコさんのためにも更新がんばりますね！2ndでもよろしくお願いします♪ (2014年12月3日 7時) (
レス) id: 4aea4e71e4 (このIDを非表示/違反報告)
ミーコ(プロフ) - こんばんは(^^)そして、初めましてです！翔くんの今の状況が切ないんですが、、リア充に向けてどのように展開していくのか楽しみです♪miiさんのペースでかまわないんで、また続きを読ませてください！楽しみに待ってます♪ (2014年12月1日 22時) (レス) id: fb03967421 (このIDを非表示/違反報告)
mii(プロフ) - 菜美枝さん» ありがとうございます。これからもドキドキを届けられるようがんばるので、よろしくお願いしますっ! (2014年11月14日 23時) (レス) id: 6c099399c8 (このIDを非表示/違反報告)
菜美枝 - 初めまして。すごく面白いです!無理せず更新頑張ってください。ドキドキしながら待ってます! (2014年11月14日 20時) (レス) id: 971ede83e2 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：mii | 作成日時：2014年11月9日 15時
