27.ブルームーン ページ27
小型タクシーの後部座席に2人で座れば
ちょっと体を揺らせば
Aちゃんとぶつかる距離で
こないだの部屋でのこともあるから
なんとなく二人とも無言になってしまう。
なに喋ればいんだろ、こういうとき。
今日は夜ずっとみんなでワイワイ話してたから
だいぶネタ切れ感あるんだよなぁ…。
あー、ぜってぇ今、
俺目キョロキョロしてんだろうな。
「翔くん。」
焦って色々考えてるうちに
先にAちゃんが口を開いて
情けないような安心したような複雑なキモチ。
「ん、なに？」
ごめんね、いつもキミのコミュ力に助けられてばかりで。
「あのね、二宮クンの彼女が昔旦那さんとうまくいってなかったのは知ってるよね？」
「うん、もちろん。」
「彼女、もともと一人でお店に来てくれてたんだけど
二宮クンと出会うまで毎回、必ずブルームーンってお酒飲んでたの。」
ブルームーン。
真っ青な綺麗な見た目は思い浮かぶけど
Aちゃんに教わってから少し学んだ酒言葉は
聞いたことない、なぁ。
「ブルームーンの酒言葉はね、
”言えない相談”なの。
そんな彼女をマスターとあたしはこっそり心配してたんだけど
実はもう一つ、ブルームーンには意味があって。」
知ってる？と小首をかしげる姿は
たまらなくかわいい。
「ごめん、わかんないや」
精進しますね、ホント。
「”奇跡の予感”。
あたしもこないだ知ったんだけど
これ知った瞬間二宮クンとAちゃんのこと
今まで以上に応援したくなっちゃった(笑)」
「ニノはブルームーンの意味、知ってたのかな？」
「うーん、どうだろ。」
まぁ酒好きだから
知ってててもおかしくはないんだけどさ。
でもなんとなく。
「俺はなんとなくだったけど、知らなかったんじゃないかと思うよ。
そっちのほうが運命のヒトっぽくてよくね？笑」
「ふふ、そうね。笑
…あたしもいつか、運命のヒトとか見つかるのかな。」
30年以上も経つのに全然見つからない、なんて
自嘲気味に笑ってるけど
俺じゃダメ？
俺がAちゃんの運命のヒトになりたいよ。
「見つかるよ、絶対。
俺だって、最近ようやく見つけたっぽいから。」
勇気を振り絞って
何気なく、君への気持ちを言葉に乗せる。
Aちゃんは何故か
その言葉を聞いて少し下を向いたあと
こちらを向いてキレイに笑った。
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mii(プロフ) - ミーコさん» 返信遅くなって申し訳ありません！そして本当にありがとうございます♪♪ミーコさんのためにも更新がんばりますね！2ndでもよろしくお願いします♪ (2014年12月3日 7時) (
レス) id: 4aea4e71e4 (このIDを非表示/違反報告)
ミーコ(プロフ) - こんばんは(^^)そして、初めましてです！翔くんの今の状況が切ないんですが、、リア充に向けてどのように展開していくのか楽しみです♪miiさんのペースでかまわないんで、また続きを読ませてください！楽しみに待ってます♪ (2014年12月1日 22時) (レス) id: fb03967421 (このIDを非表示/違反報告)
mii(プロフ) - 菜美枝さん» ありがとうございます。これからもドキドキを届けられるようがんばるので、よろしくお願いしますっ! (2014年11月14日 23時) (レス) id: 6c099399c8 (このIDを非表示/違反報告)
菜美枝 - 初めまして。すごく面白いです!無理せず更新頑張ってください。ドキドキしながら待ってます! (2014年11月14日 20時) (レス) id: 971ede83e2 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：mii | 作成日時：2014年11月9日 15時
