夢語神龍弐【名前固定】 (ページ3)

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二節　二部ページ3

ハッキリと言った黒龍にティナは俯き顔を暗くさせ、ぎゅっとスカートを握りしめる。ナオは、言葉は酷いが間違いではない、と否定出来ず顔を暗くする。

「で、でも、連れてってください！」

　ティナは俯かせた顔を上げて言う。

「お荷物でごめんなさいですけど、私も行きたいです！家主さんを助けたいです！私だって…恩返ししたいんですっ!!」

　瞳に涙をためて恐怖と緊張に震えた手を握りしめ黒龍を真っ直ぐとみるティナ。

「……わかった、良いよ」「!!」

「連れていく、ただ、自分の身は自分で守って。出来るだけ守るようにはするけど、どうなるか分からないからね。自分らがティナを守れなくなった時、自分で自分を守って。それが出来ないなら……ゴメンだけど見捨てることになる。」
「……わかりました！」

　嬉しそうな顔をするティナにナオは眉を八の字に下げ少し笑みを見せる。

「そうと決まれば早く準備するよ！」
「おう」「わかった」「はいっ！」「はぁ〜い」「らじゃ〜」

　準備が終われば玄関口にみんなが集まる。外には三頭の馬がいた。ティナに彼らが龍だとばれないように城まで馬で向かうことになったのだ。
　白い馬に金龍と橙龍。黒い馬にナオと黒龍。茶色の馬にティナとアカが乗ることになった。

「それじゃ、行こうか」

　黒龍はナオの言葉と共に手網を引いた。

＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊

　城の中に入れば早速門前の敵らしき人物。見張りだろう男二人がウロウロと歩き回り、辺りを警戒していた。隙だらけだと黒龍が陰から手刀を的確に入れ男を気絶させる。

「……もしかして黒龍サンは忍び？」
「うーん……」

　その様子を見たアカの言葉に橙龍は否定出来なかった。

(もしかしたらそうかもしれない……)

　ナオはその姿に目もくれずに先陣切って門をくぐる。他も追うようにくぐっていった。
　ずんずんと中に入っていき目にしたのは

「ん〜と……なにこれ」

　武装した人が沢山彷徨いている気味の悪い空間

「下手に動くと総攻撃食らうな」
「そうだねぇ……食らうか」「断る」
「最早コント」
「話し方的に毎度のことみたいだねぇ」

　二人に呆れる橙龍と観察をするアカ。金龍はいつもの如くと言うべきか写真を撮るわなんだで完全にやる気無し。