八話 ページ9
なんて言えばいいのか
一から説明なんてしていたら傷口が悪化してしまう
説明より先に医務室に、でもそしたら…
「はい……ｯ………探し物を手伝って欲しいとお願いして
ここに連れてきてもらったら突然……ｯ！」
「？？」
ティアラ様が傷口を抑えながら口にする
その言葉は私には理解が出来なかった
何故事実と違うことを？
それとも私はそんなことをしてしまったのか…？
「おま………見損なった……」
私をキッと睨むシャオロン様
睨むのは憎しみという怒りと分類される感情から
私は彼を怒らせてしまったらしい
私は何をしただろうか
でも怒らせたからには私に非があるのだろう
「も、申し訳ございません」
そう言って頭を下げれば
シャオロン様はティアラ様の手を引き
この部屋を出ていった
………私は何をしてしまったのだろうか
床に付着してしまったティアラ様の血を
雑巾で丁寧に掃除する
何をして彼を怒らせたのか、
何があって彼女はあんなことを言ったのか
ヒトでない私には理解不能だった
「何が、間違っていたんでしょうか」
そう言えば、キラキラと美しい探し物は
ここにあるのでしょうか
それを見つけ出せば
何かわかるかもしれない
許しを得れるかも……
彼女がどうしても手に入れたいもの、と言っていた
…………彼女のものでは無いのでしょうか
私にはそれがなんなのかよく分からないが
この物置部屋の中で私はずっとその探し物を探し続けた
「どうせなので仕分けましょうか」
なぁん、といつの間にいたのか
ルナが仕分け中の私の足に擦り寄った
――――――――――
綺麗になった物置部屋と
結局探し物が見つけられなかった私
埃まみれなのでお風呂に入りさっぱりとしていると
廊下はやけに騒がしかった
何かあったのだろうか
警報が鳴ってないあたり
侵入者が、というのではなさそう
すると会議室への集合が入った
いつの間にか目を覚ましていたルナが
肩に乗ってきたのをそのままに
私は会議室へ急ぐ
中には既に結構な人数が集まっていて
私が最後なのではないかと思う
「遅くなりました、スィです」
そう言って中に入れば
異様に刺さる視線
頭に？を浮かべれば総統閣下に呼ばれる
「スィ、ティアラが言っていることは本当か」
「？？」
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彼方(プロフ) - のんたんさん» ありがとうございます。楽しんで頂けたのなら何よりです。一応後日談や番外編、これを書く上で気をつけていたこと等、書く予定ではありますので、またお会い出来ることを楽しみにしていますね。 (2020年8月8日 23時) (
レス) id: 27a2b67915 (このIDを非表示/違反報告)
のんたん(プロフ) - 貴方様の作品とっても素敵でした！！気づいたら枕がびしょ濡れに､､､また会える日を楽しみにしています (2020年8月8日 18時) (レス) id: 8085edeba9 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：宇宙ノ彼方 | 作成日時：2020年4月10日 13時
