【コナン】【文スト】無表情少女は、コナンの世界で人を救う。

出逢い ページ2

新一side

俺は工藤新一。今度から新しい保育園だ。

新しい保育園にはきっと本がいっぱいある筈だ！ということで、少し期待していた。

もしかしたら、俺と同じシャーロックホームズのファンに会えるかもしれない！


そんなこんなで保育園につき、母さんは何かの手続きをしている。

…今のうちに、少しだけ回ってみようかな。

俺はそっと部屋から抜け出し、少し騒がしい音のする部屋の前までやってきた。

扉を開けても、誰も俺に気がつかない。

安堵と少しがっかりした気持ちとを同時に抱きながら中に入る。

すると、赤い髪の女の子が本を読んでいた。

そっと近づくと、女の子は顔を上げた。


…女の子は、とても綺麗だった。

顔に一気に熱が集まるのを感じた。

一目惚れ、だったんだと思う。


その時、女の子が口を開いた。

「…どうしたの？」

はっとして意識を戻した後、

新「その本、面白いか？」

と聞いた。そしたら、

「面白い。もう何度も読んでる。」

といって、また本を読みはじめた。

見ると、なつめそうせき という作家のものだった。

難しい本を読んでいるなぁ。でももしかしたら、シャーロックホームズも知っているかも！という思考に至った俺は興奮して、

新「なあ、シャーロックホームズって知ってるか！？」

と聞いた。

女の子は、俺の勢いに少し驚いたように顔を上げた後、微笑を浮かべて、

「知ってるよ。かっこいいよね。」

と言ってくれた。

俺はすっかり嬉しくなって、

新「だよな！ 俺、シャーロックホームズ大好きなんだ！ ホームズのすごいところはな…」

と語りはじめた。

女の子は他の子と違って、黙って、相槌を打ちながら聴いてくれた。

それが凄く嬉しかった。

だが、楽しい時間というのは早いもので、母さんが俺を呼ぶ声が聞こえてきた。

新「やべっ！ 俺、行かなきゃ！」

名残惜しくて女の子の方を見ると、

「また、会えるよ。その時に続き、聞かせてほしいな。」

と言った。

それがまた嬉しくて、

新「わかった！またな！」

と言って母さんのところに走って戻った。

短い別れ、そして再会→←設定

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す