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異能力。 ページ13

太宰side

私の油断で、彼女に怪我をさせてしまった。

だが彼女は腕を気にすることなく、先刻の私と同等かそれ以上のスピードで虎の攻撃を避けている。

が、私でなければ虎を無力化する事は出来ない。

「太宰さんのところに虎を誘導すれば良いんですよね?」

と彼女は避けながら問うてきた。

太「嗚呼、頼む!」

「わかりましたよっ!異能力…GAME PLEYER!」

まさか、彼女も異能を持っていたのか!?


Aside

「わかりましたよっ!異能力…GAME PLEYER!」

私の体が、青白い文字の羅列に包まれる。

「Sansの強制ダメージ、ちょっと痛いかも…。」

私の片眼がギラリと光る。

同時に私は、腕を上へ振り上げる。

すると、それに合わせて虎が勢いよく上昇し、天井に打ちつけられる。

太「っつ!」

太宰さんが息を呑む音が聞こえる。

其れを無視して私が腕を下ろすと、虎は一気に地面に叩きつけられる。

其れでも虎はまだ攻撃を続けようと、此方に向かってくる。

私は何もしないで唯立っている。

太「Aちゃん!」

虎の牙が此方に届く事はなかった。

私と虎の前には、横一列に並んだ骨があったからだ。

それによって一瞬動きを止めた虎を見て、先程の攻撃を畳み掛ける。

右、上、右、左、下、下、右…

虎はこの攻撃に慣れてきた様で、受け身を取り、油断している。

悪いが、其れが狙いだ。

虎の背後には、太宰さんがいる。

「太宰さん!」

太「異能力、人間失格!」

虎の変身が解け、今度こそ元の姿に戻る敦君。

その敦君を、太宰さんがキャッチした。

太「…男と抱き合う趣味は無いっ!」

と言って敦君を放り投げる太宰さん。

「ええっちょっ!」

私がギリギリで敦君をキャッチした。

…太宰さんが羨ましそうに此方を見てくるが、無視だ。←

国「おい、太宰!」

国木田さんが走ってきた。

太「おお、遅かったな、国木田君。虎は捕らえたよ。」

国「まさか…この小僧が? っておい、小娘。その腕はどうした。」

腕? 嗚呼、そう言えば、太宰さんを庇った時にやられたんだっけ。

出血量は酷いが、別に傷は深く無い。

「別に、平気です。」

国木田さんが何か言いたげな目で私を見ている。解せぬ。

太「…すまないね、私のせいで。」

太宰さんが叱られた子供の様な目で此方を見てくる。

国「はぁ!?貴様のせいなのか?」

太「私を庇った際にできた傷なのだよ。…本当に済まなかった。」

何故だか太宰さんが、今にも泣き出しそうだと思った。

非番の方々。→←虎の正体。



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みーちゃん(プロフ) - Kさん» 有難う御座います! (2023年3月21日 22時) (レス) id: a7af126f59 (このIDを非表示/違反報告)
K - ゲームが上手い人って憧れますよね!応援してます! (2023年3月21日 20時) (レス) @page30 id: 3ab525940f (このIDを非表示/違反報告)
みーちゃん(プロフ) - 結愛さん» 有難う御座います! コメント嬉し過ぎる… (2023年3月5日 9時) (レス) id: a7af126f59 (このIDを非表示/違反報告)
結愛 - ぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁかわいいいいい文豪さん達が尊い作者さん神だぁぁぁぁ (2023年3月4日 19時) (レス) @page18 id: 5309fc8273 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:みたらし | 作成日時:2023年2月24日 18時

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