きなりいろ3

ビスケット ページ37

翔平side

Aは泣かずに手紙を最後まで見れただろうか、
と想像して少し笑いながら会見へ向かう。

席に着くとたくさんの記者と、たかれるフラッシュ。

アメリカのメディアだけじゃなく、日本からも来ている。

記者1"ショーヘイ、今日のスーツは何でその色なの？
身に付けているものを紹介して！"

「彼女の好きな色なので。
身に付けているもの？結婚指輪と彼女からもらったネックレスとブレスレット。ブレスレットは一平さんとお揃いでもらったから正直ちょっと...」
と横を見ると、わざわざ一平さんもつけてきたようで
みんなに見えるように左手を少しあげて笑いを取る。

記者2"入籍はもうしたんですか？結婚式は？"

「入籍は4/1にすることにしました。
誕生日とかではないんですけど、出会わせてくれた人の
誕生日だったので。結婚式はまあ、身内だけでします。」

無理に進めた話だったけど、入籍日は2人で話してきなりちゃんの誕生日にした。彼女が俺たちを巡り合わせてくれた気がしたから。

記者3"彼女のどんなとこが好き？"

「うーん、たくさんありすぎて...難しいですね。笑」

記者4"馴れ初めは？"

「実は一平さんの奥さんの妹で。
アメリカに来ていた時に仲良くなりました。
だから一平さんは、お義兄さんになるんですかね？笑」

記者5"エンゼルスのみんなも知らなかったみたいだけど、
いつから？"

「ほんと、今年入ってからですね。」

記者6"スピード婚ということですか？"

「そうですね。早くしないと逃げられると思ったので。笑」

記者7"プロポーズの言葉を聞いてもいいですか？
WBCの決勝戦後に何か言われた時でしょうか？"

「あー、まあ、あの時に言ったつもりでしたけど、
うまく伝わっていなかったみたいでまた後日しっかり伝えました。言葉はちょっと...」

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