きなりいろ3

ライムエード ページ25

Aside

SNSにたくさんの反応があったことを身をもって教えられ、
日本への帰国は断念。

結局、細かく話を聞くと
お姉ちゃんを通して私のお母さんたちに連絡をとり、
今後のことについて勝手に話していたらしい。

そんなこと一言も誰からも言われてないのに。

何から何まで仕組まれていたように感じて、
何も知らなかった、とむっとする私に
「知ってても帰ったくせに。」
と言う翔平くん。

『じゃ、翔平くんのご両親は？』

翔平「元々話はしてたから。
ちなみに、うちもAのご両親も、決勝見にきてたよ。
今日は俺の家に来るはずだから、それでいっかなって。」

『え。』

初めて会うのにこんなボロボロで？

翔平「大丈夫。昨日も決勝後に連絡くれて。
良かったね、かわいい子だねって。」

ヘラヘラ言う顔にイラっとする。

『なら。早く起きて早く準備させて。
私、この1ヶ月ユニフォームとかジャージだったんだから。』

翔平「Aなら何でもかわいいから大丈夫。」

能天気な声を背にいそいそと動く。

翔平「じゃ、日本行きはなしでいいね〜？」

この人といたら寿命が短くなるのでは、と思いながら
夜に向けて緊張が高まる。

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