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Aside
ヒョンジンさんと出会ってから早数ヶ月。
海外の素敵な写真が送られてきたり、時々電話したり。
電話では少し疲れた声で心配になるけど、
じゃあAの写真も送ってよ、とひたすら言われて
しょうがなく友達と遊んだ時の写真を送ったりする。
髪を染めたとか、少し切ったとか、
そんな小さなことに気づいてくれるヒョンジンさん。
春と千景と撮った写真を送ると
"髪切った?かわいいね。"
と送られてくる。
勝手に口元が緩んでいたみたいで、
そばにいた春に訝しがられる。
春「最近連絡とってるの誰?ニヤニヤしちゃって。」
千景「チラッと見えたけど韓国語?」
春「え!そうなの!?韓国の人いいよね〜イケメン?」
盛り上がる2人を前にげっそりする。
『勝手にのぞかないでよ。』
千景「ニヤニヤするから気になるじゃん。」
春はK-POPが好きでよく韓国に行ったりライブに行ったりしている。
春「どこで出会ったの?」
『美術館で、落としたチケット拾ったの。』
春「へ〜!ドラマみたい!それでそれで?」
『話してたら話が合って、次の日1日観光に付き合っただけ』
春「え!デートじゃん!もう韓国帰っちゃったの?」
『うん。』
春「次の約束は?」
そんなの、ない。
次会えたらって、社交辞令みたいな口約束だけ。
でもそれは、大切にしまっておきたいから。
『ううん。ただの友達だから。』
春「えー、もったいない。」
私より残念がる春に苦笑いすると
頭にポンと乗せられる手。
千景「ま、なんかあったら酒くらい付き合ってやるよ。」
『ん、ありがと。何もないけどね!』
春「でも、初っ端から韓国の本社採用だから
いつでも会えるじゃん!」
『どうかな?なんか忙しい人みたいだよ』
春「そっか〜千景も一緒でいいなあ。」
千景と私は韓国に本社がある会社に就職する。
当たり前のように日本支社だと思っていたけど
本社に行くことになったと少し前に発表されて、
あと1ヶ月で引越しが待ってる。
千景「春も同じ会社受ければ良かったのに。」
春「ダメダメ!K-POP好きだから
ファン目線で働けなくなっちゃう!」
きゃっきゃとK-POP愛を語って
はしゃぐ春につられて笑った。
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作者名:み | 作成日時:2023年12月17日 22時