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BC side

『今日からお世話になります、Aです。よろしくお願いします。』

ぺこりと丁寧に頭を下げたAちゃん。

どこか浮き足だったメンバーがいつも通りわいわいと騒ぐ。

女性スタッフはたくさんいるけど、同年代は少なくて
さらにサナの妹さんだから余計興味があるんだと思う。

みんながわちゃわちゃと話しかけてる姿も微笑ましくて
少し輪から離れて様子を見る。


そのうち練習が始まって、
あーでもないこーでもないと言い合いながら
カムバックに向けてダンスを仕上げていく。

一旦ストップがかかってちらっとスタッフの方を見ると
俺たちが脱ぎ散らかした服やタオルを
静かに畳むAちゃん。

近くにいたヌナに
そんなのほっとけばいいから大丈夫!と言われて
また困ったように笑う。

そういえば、出会ってからずっとあんな顔ばっかり。

大きな口を開けて笑い声を上げる君を見ることは
あるのだろうか。

LN「ヒョン〜?始めるよ、大丈夫?」

ぼーっとしてた俺の肩をリノが軽くこづく。

BC「あ、ごめん。」



最近STAYの間で元気がないって言われてるのを知った。

カムバックに向けて忙しいだけじゃなくて、
色んなことが重なってちょっと疲れてるだけなんだ。

空港での移動時間も、出社する時も
ありがたいことに常に見られている。

ずっとStrayKidsの元気な姿でいないといけないって
そのことにも少し疲れて。

でも心配されすぎるとそれはそれでしんどくて。

忙しいと知っているからこそ
メンバーも気を遣ってくれる。
それさえも申し訳ないなと感じたり。



頭の中で色々なことがぐるぐると回る中
今日の練習が終わった。

MG「今日もお疲れ〜準備できたやつから車に乗り込めよ〜」

適当に投げてたパーカーが大切そうに畳んであるのが
少し嬉しくて、近くにいたAちゃんに
ありがとう、と言う。

はにかんだように「どういたしまして」と笑ったから
新しい表情を見て、少し近づけたように感じて
心の奥の奥が何か音を立てた気がした。

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yuri(プロフ) - この作品が大好きです!更新待ってます🫶🏻 (4月25日 19時) (レス) @page39 id: 1890c5fb44 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名: | 作成日時:2024年2月5日 22時

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