そばに (ページ35)

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Aside

『私は居残りします。他のグループのお手伝いでも、』

BC「いーや？Aはもうスキズのスタッフだから。」

目の前でいつもならえくぼがあるはずのほっぺを膨らまして
こちらを見てくるバンチャンさん。

ことの発端は...

MG「来月は日本でライブがあるからAも来るだろ？」

『いや、私は...』

BC「え？Aもだよ？」

正式なスタッフでもない、ただのバイト。
それも役に立ってないだろうバイト...。

あれからよく眠れるようになったはずなのに
やっぱりお手伝いできることがないレコーディング室に
入ると襲ってくる眠気に勝てずうとうとしては
チャンビンさんの大きな叫び声に起こされる。

いくらその時間はお金が発生していないとはいえ、
ただのバイトが居眠りするなんて...

よっぽど彼らの音楽が心地いいのか、
私がただの怠け者なのか。

とにかく、あと半年もいるかどうか分からないのに
これ以上思い出ができちゃってもな...
という思いもあり、あまり乗り気になれない。

BC「だって、せっかくの日本だし、俺たちのライブも
見たことないでしょ！？」

『カムバは見せてもらいましたよ』

BC「カムバとライブは全然違うし、」

あーだこーだと珍しく騒ぐバンチャンさんに
呆れたような目を向ける彼の弟たち。

IN「しつこいおじさんだな〜」

LK「それだけが取り柄だから。」

SM「まあ、留守番中に必要としてくれるグループが
いればいいけど、笑」

擁護してくれる声ばかりだと思っていたのに
スンミンさんだけはニヤッと笑いながら悪態をついてくる。

BC「そうだよ、A。それに人見知りの君がどうやって
俺たちがいない数日で他のグループに馴染むっていうの。」

スンミンさんの言葉に気を良くしたのか
急な方向転換をしてくる。

『そんなに人見知りなつもりはないですし...
すごく馴染んでそっちが良かったらそれはそれで、』

BC「ダメダメ！！」

HJ「あー、ほんとにうるさいからヒョン...。」

HN「もうお願いだからついてきてよ、A、」

FL「A着いてきてくれないの？」

それぞれの方面からの言葉で(ほとんどは駄々をこねる
バンチャンさんが見てられないからだろうけど...)
結局、分の悪い私が負けて日本へ着いていくことに。

決定してから帰りの車はひたすら日本の話ばかりで。

最近お疲れの様子ばかり見ていたから
騒がしくても元気な姿に少しホッとしたのは秘密。