そばに (ページ27)

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Aside

目を覚ますと息苦しいほどに
厚い胸板に抱き込まれていて。

少しずつ抜け出して
すやすやと寝るあどけない顔を見て
昨日の全てを走馬灯のように思い出す。

ため息を吐くと
んー、とうなる声と共にぐっと引き込まれる。

BC「まだ...」

むにゃむにゃと普段の様子からは想像もつかない
寝言を言う。

BC「...んー...サナにも、...」

サナという単語が聞こえて一気に頭がさーっと醒める。

バンチャンさんとサナちゃんはあれだけ仲がいいけど、とか
寝言で名前を出すくらい、とか頭の中でぐるぐると考える。

サナちゃんの妹としてかわいがってくれてるなら
すごくありがたいことではあるけど、
それだけじゃ何か物足りない気がしてしまう自分もいて。

控えめにノックされたドアにハッとする。

CB「ヒョン〜？いるの？」

急いで腕の中から抜け出そうとするけど
その度に腕の力は強くなる一方で。

HN「ヤー、開けるよ？」

開かれたドアから覗き込むチャンビンさんと目が合って、
『た、助けてください。』
情けない声で助けを求めた。

ぎょっとしたチャンビンさんが駆け寄ってきて
なんとか腕から抜け出す。

HN「ヒョン、ソファで寝るって言ってたのに。」

CB「A、大丈夫？熱は？ヒョンのことは置いといて。」

『大丈夫です、すごく楽になりました。あの、薬もありがとうございました。』

HN「それはいいんだけど〜。あ、ヒョンのスウェット...」

もう色んなことが気になり出したハンさんを避けるように
もう1回だけお礼を言って自分の部屋に走った。

CB「ヤー、バカだな、ハナ。何かあったなんて聞かなくても分かるだろ。」

HN「何かって...何？」

CB「さあ？他の奴らには黙ってろよ。」

そんな会話がされてるとも知らずに。