そばに (ページ16)

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BC side

サラヌナにもらったチョコレートを大事そうに
見つめるAがかわいい。

少し離れたところで微笑ましく見ていると
「あー、父親みたい。
ほんとに歳とったんですね、ヒョン。」
と横からニヤッと笑いながら俺を覗き込んでくるスンミン。

BC「今日のレコーディングは長くなるかもね、スンミナ。」

ちょっと脅したつもりでそう言っても
こいつらには通じないこともわかってる。

案の定はいはい〜と言いながら離れて行く
スンミナにため息を吐きながらAに近づいて
おいで、と呼ぶとちょこちょこ近づいてくるのもかわいい。

BC「今日はあとレコーディングだから先帰ってもいいし、
もし良かったらレコーディング見にくる？」

時間的には長くないけど、
Aが頭の中で色々考えてるのが手に取るようにわかったから、怖がられないようにふわりと手を握る。

BC「Aがいたらみんな頑張ってくれそうだから
一緒に行こっか。狭いけどね。ヌナたちもいるし！」

そう言うと頭の中のたくさんの考えから解放されたように
柔らかく笑うA。

BC「お菓子もきっとたくさんくれるよ、笑
みんなAのことがかわいいからね。」

また、出会ったばかりなのに、と思ってそうだけど、
できる限り。

君はみんなに愛されてるよって
そこに時間なんて関係ないよって伝えたかった。

でもきっと一生懸命になればなるほど
無理に近づこうとすればするほど
また見えないシャッターを下ろされる気もして。

じわじわと、でも確実に溶かしていけたらいい。