そばに (ページ12)

今日:48 hit、昨日:194 hit、合計:52,695 hit

11 ページ12

BC side

BC「もしもしサナ〜？Aの連絡先教えて欲しい！
みんな聞くの忘れてて、明日の予定も伝えてないと思うんだよね...」

サナ「ちょっと！可哀想なことしないでよ。」

電話の向こうから
もっと大切にして！と文句が飛んでくる。

CB「ごめん、ヌナ〜」

サナ「もう〜送っといたから早く連絡してね。」

BC「うん〜ごめんね」

サナ「Aは...大丈夫そう？」

BC「ん？」

急にさっきまでの元気な声がしぼんだ。

サナ「いや、私も何年も一緒に暮らしてないし、
大学も休学したって最近知ったし、特に理由を教えてくれるわけじゃないし。」

すごく大切な妹で、すごく心配してるのが分かる。

BC「そっかそっか、俺も気をつけて見とくよ。」

サナ「うん、ごめんねなんか。私もまた顔出すね〜」

おやすみ！と言って電話が切れて、
勝手に微妙な空気が流れる。

CB「さ！明日の連絡してあげて！
俺らもさっさと寝なきゃ明日も早いから。」

その一声でみんなそれぞれ動き出す。

複雑な気持ちになりながら
スマホを耳に当て数回のコールで出てきたA。

BC「あ、出た！バンチャンです〜」

『あ、お疲れ様です、Aです。』

少し硬い声になるべく優しく聞こえるように心がけて
明日の予定を伝える。

BC「サナが、」

言いかけて、これは出会ってすぐの俺が口を出すことでもないし余計に警戒されそう、とか色々な考えがでてきて
急いで口をつぐむ。

『サナちゃんがどうかしました？』

きっと何かを感じ取っただろうに気づかないふりをする。

BC「んーん。Aの連絡先教えてって言ったら
もっと大切にしてよって怒られちゃった、笑」

『サナちゃんと仲良いんですね。』

BC「まあ、練習生の頃からだからね〜
JYPはみんな家族みたいなものだよ。Aもね。」

『私は、別に...ただのバイトなので、』

BC「今日なんて昼も夜も一緒に過ごして一緒にご飯食べたじゃん〜大切な友達で大切な家族だよ。」

『えっと、はい。』

BC「はいって何？笑笑」

『どう返したらいいか分からなくて...
疲れてるのに連絡ありがとうございます。』

おやすみなさい、と言われて通話を終了する。

俺の妹とそう年は変わりないのにどこか大人びていて、
だからこそ心配に思ってしまう気持ちを飲み込んだ。