たまにはいいじゃん。 (ページ10)

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「ちょっとだけチクってするからね。

息を吐いて、なるべく体の力抜いてね〜。」

佐野「いたいっ…いたいぃ…！」

池崎「雄大、足バタバタするのやめよ？」

木村「大丈夫。もうすぐ終わるよ〜。」

「はーい。もう終わったよ〜！

よく頑張った！メンバーに褒めてもらおーね！」

無事に注射が終わった。

ここに来てから覚悟が決まったのか、

逃げ出そうとはしなかったものの痛みからか

目からは生理的な涙が溢れていた。

本人はこれから来る痛みが怖いのか終始泣き止まないけど笑

佐野「迅！」

松田「どした？」

佐野「迅も打って！」

松田「······雄大くんのことが大変すぎて

自分のこと忘れてた···」

「あらら。打ってなかったのね。

迅くんは注射平気？」

松田「雄大くんよりかは全然マシですよ。」

雄大のことで頭がいっぱいだったようで、

自分のことをすっかり忘れていた迅。

こういうところが迅らしいというか。

でも、本人の宣言通り針を見ても泣かず、刺されたときも

少し顔を歪めた程度。

···まあ、手がかからなかったなら何でもいっか。

たじ。勝手に財布に使ってしまったことは謝ります。

だから、今だけは、今だけは！

俺らの財布になってください···！