たまにはいいじゃん。 (ページ9)

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佐野「やっぱ嫌や〜泣」

木村「ちょっとだけだから、頑張ろ？」

松田「なんのためにましゃ兄が着いてきてくれたと

思ってるのさ」

佐野「嫌なもんは嫌や〜」

木村「まあまあ、一番怖い思いしてるのは雄大なんだから、

気持ちの整理がつくまではまってあげよ？

今日は抑える人が3人もいるんだから脱走する心配もないしね。」

池崎「脱走って···どんだけ嫌やねん」

佐野「こんだけ！」

高塚「むちゃ丸でかいじゃん笑」

大号泣の雄大くんを連れて、やっと病院に入れた。

気が変わらないうちにパパッと終わらせちゃおう！

って言う作戦。

体温を計って、問診票を書き終えたところで、

やっぱり怖くなったのか、１歩も動かなくなった雄大くん。

今は俺達のことを見ながら、ソファーに張り付いています。

俺としては時間を掛けずに終わらせたいけど、

こればっかりは仕方ない。

一応、両肩をりひろむが抑えてくれてるけど、

大夢くんのほうが、そろそろ限界って顔をしてる···笑

よし、早く終らせてしまおう。

じゃないと、大夢くんの圧に俺が耐えられない笑

木村「涙止まった？」

佐野「んっ···」

木村「やるなら今だね。」

松田「偉い偉い！ちゃちゃっと終わらせて、

早くしょごくんに奢ってもらおうね〜」

木村「理人、迅。雄大のことちゃんと見といてね。」

高塚「言われなくても。

脱走しないように注意してますよ笑」

木村「どんだけ信用ないんだって話だけど笑

頼んだよ。」

気が変わらないうちに、理人が抱えてそのまま診察室へ。

看護師さんとりーくんの2人体制で雄大くんを押さえつける。

ましゃ兄は雄大くんの要望通り手を握ってくれて、

俺と大夢くんはドアの前で逃げ出さないように

仁王立ちしてる···笑

細い肩に消毒液がかけられ、いよいよ針が姿を現す。

思わず目をそらしたくなるけど、俺よりも雄大くんの方が

怖いんだから、少しだけ我慢した。