たまにはいいじゃん。 (ページ12)

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池崎「え···40キロ？」

「強制的にドクターストップだってさ。

最低でも5キロ増えるまでは入院らしい。」

池崎「そんな悪かったんですか？」

「最近なんて、ほぼ気力で乗り切ってたようなもんだから···

その結果が大量のアンチでしょ？

そこから一気に崩れていったみたい。」

池崎「最近のご飯の量は···？」

「白米一口だったって言ってたよ。」

池崎「そうだったんですね···」

「理人は大夢のそばにいてあげて？

わたしは入院手続き済ませてくるから。」

池崎「わかりました。」

大夢くんが起き上がれなくなったって聞かされたときは、

心が凍りついた。

マネージャーさんに頼んで連れてってもらった先に

いた大夢くんは、人とは思えないほど顔が真っ白だった。

これはマズイと思って急いで病院に連れていくと、

やっぱりドクターストップだった。

聞かされた体重も耳を疑いたくなるくらいのものだった。

貧血の数値も、ここ直近の食事情も最悪で。

よくここまで活動できてたな···

どんな言葉をかければいいんだろう。

悶々と考えてたら、大夢くんの病室に着いてしまった。

池崎「大夢くん？ちょっとはマシになりました？」

高塚「大分楽だよ。点滴って、ありとなしじゃぜんぜん違うね。

···そんな顔しなくていいから。

入院なんでしょ？」

池崎「···え？」

高塚「理人。自分の体のことは、自分が一番理解してるんだよ。

貧血の数値聞いたよ。

あれじゃ日常生活すら遅れるか怪しいじゃん？

そんな状態だったら活動できないよ〜。」

―――――――――大夢くんは、俺よりも、他の誰よりも強かった。