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◆涙 ページ44
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慧「…っ別に、無理してなんか」
ふい、と顔をそらした伊野ちゃんに
前に僕がやられたほっぺむぎゅ、をやり返す。
その顔を無理やりこっちに向けると
その瞳に、みるみるうちにぶわりと溜まった涙
慧「…っ、…ぅ、っ…」
僕は何も言わずに抱き寄せたいのちゃんの頭を、そっと僕の胸に埋めた。
よしよしって優しく頭を撫でるたび
相反してその嗚咽はひどくなり
いのちゃんは、大きな声で、泣いた。
死にたくない、怖い、辛いと、叫ぶように泣いた。
��ずっと笑ってる変なやつ��
僕はずっといのちゃんの事を何も、何にも知らなかった。
侑「…っ、大丈夫だから。僕が医者になっていのちゃんをいつでも診てあげる。だから、泣かないで」
初めて僕は、人のために何かしたいと…思ったんだよ。
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作者名：ありぱん
| 作成日時：2018年10月20日 15時
