理解不可能な僕の君-cn.in- (ページ38)

今日:13 hit、昨日:1 hit、合計:53,274 hit

〇喧嘩？ページ38

・

見回すと、レジで何やら会計してる知念を発見。

慧「知念見つけたー！」

ちょんと横に並ぶも、ふい、とそらされた顔
…知念のそんなのは、慣れてるっちゃ慣れてる
けど、ちょっと悲しい。

侑「…行こ」

しかも買った本を片手に抱えてるせいか
もう、手は繋いでもらえなかった。

これはしゅんと音がしそうな程悲しい。

慧「…あ、も、帰るー？」

侑「何…行きたい店、あったんじゃないの」

嫌かもしれないのに付き合ってくれようとする知念は優しい。単に、優しいだけ。
だから俺は言ったの。

慧「無理しないでいいのに」

侑「無理なんてしてない」

慧「だって…」

知念、楽しい？だって知念はずっと…

慧「ずっとつまんなそうじゃん…」

違う。
俺、こんな事が言いたいんじゃない。
ただ楽しいって、言って欲しい…だけなのに。

侑「…あっそ。そんな風に思うならいい」

責めたかった、わけじゃないのに。

慧「ま、待って知念、違うの！！」

侑「何が違うの？そもそも悪いのはそっちでしょ？さっきの男誰！？」

慧「…え？」

＂掴まれるの嫌なんだ＂

帰ろうとしたのかくるりと背を向けた知念を掴むことすら出来ず声をかける事しかできない俺に

立ち止まって振り向きそう言った知念

もしかして…知念、ねぇ俺、期待してもいい？

モヤモヤした不安が全部、ドキドキに変わってく。