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マグカップ ページ22







なんとなく気まずい部屋に
ガムテープを剥がす汚い音がビリビリと鳴り響く。





粘着がなくなってベロンとしたそれを、くしゃくしゃに丸めて立ち上がった。





キッチンに見つけたゴミ箱にそれを捨てた時、エプロン姿の光が
両手に持った星マークのマグカップをテーブルにコトン、と置いて振り向いた。





光「薮くん、淹れたてコーヒー飲まない?」


宏「あー、牛乳いっぱい入れてくれたら飲む」


光「牛乳?…俺と同じだ」






自分の黄色いマグカップの中を見せてにひ、と笑う光。





何も変わらないや。
気まずいのは俺だけです、ってね。





光「牛乳入れる分、砂糖は入れないんだけど」


宏「…俺も」


光「ほんと?同じだねー!」





椅子に腰掛けて待ってる俺の緑色のマグカップの中にも牛乳をトクトクと注いで





宏「あ、そんくらい」





覗き込んだ俺がそう言うと手を止めて
キッチンへ戻ると冷蔵庫に牛乳をしまい
ごく自然に俺の目の前に腰掛けてごくんとマグカップを傾けた光。





くりくりした猫みたいに大きな目と
スっと通った鼻筋
ぷくぷくした赤ちゃんみたいなほっぺた





光「うん、うまい」





嬉しそうな顔
そして、唇を舐める癖





光「…薮くん、濃さとかどう?」





光の事ばっか見てて
まだ一口も飲んでなかった俺は
慌ててマグカップに口をつけごくんと飲み込んだ。





宏「美味い、店みたい!」





俺の顔を見つめてた光が、ふわって笑った。

それはもう、めちゃくちゃ嬉しそうに。





可愛いって、
光の事可愛いって、思っちゃった瞬間だった。





宏「あ、可愛い」





口が勝手に言うもんだから、困る。

どうかしてる→←動揺



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ありぱん(プロフ) - Kumiko Matumotoさん» ありがとうございます…!描けるか分からないですが、やってみます…!! (2022年1月26日 11時) (レス) id: ee8217d4b5 (このIDを非表示/違反報告)
Kumiko Matumoto(プロフ) - すごく読みやすく一気に読んじゃいました!是非続編を書いて貰いたいです!結ばれてからの2人を読みたいです! (2021年12月10日 1時) (レス) @page50 id: ec448a82c0 (このIDを非表示/違反報告)
ありぱん(プロフ) - Rionさん» 知ってましたか!はるたんですwちなみにわたしは牧派です♪♪いえいえ!ありがとうございます☆彡.。 (2018年11月27日 11時) (レス) id: 7fd86f8392 (このIDを非表示/違反報告)
Rion(プロフ) - ありぱんさん» 知ってます!!私もハマっていました。ハルたんですよね?w教えていただきありがとうございます! (2018年11月26日 23時) (レス) id: 965d05da12 (このIDを非表示/違反報告)
ありぱん(プロフ) - Rionさん» 嬉しいです!ありがとうございます!ドラマは『おっさんずラブ』です!知ってますか?? (2018年11月25日 8時) (レス) id: 7fd86f8392 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:ありぱん | 作成日時:2018年10月14日 12時

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