知らないままじゃ始まらない-yb.hk-

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薮｢あ。光の家って実家？｣


光｢ううん。さすがに一人暮らし！実家に呼ぶと思う？｣


薮｢いや…わかんねぇけど｣







ていう事は二人っきりか…
別にいけないことは何も考えてないぞ。

ただ、俺の我慢がもつかなとは思うよね。






その時ちょうど茶色いでっかいマンションの前で
小さなリモコンを向けたシャッターがゆっくりと開いていき
その中に車を進める光。






薮｢家ここなの？｣

光｢そうだよ。意外とオシャンっしょ？エントランスに噴水があってさ、それが気に入って｣


薮｢へぇ…｣







一人暮らしって言ってたから
わりとボロいアパートに住んでんのかと思ってた。
まさかこんな立派なマンションだなんて誰も思わないでしょ。






オートロックだからか立駐抜ける時も鍵がないと出れないらしく
鍵を開けて立駐を抜けると、確かにエントランスには噴水があった。






薮｢ほんとだ。すげぇシャレてる｣

光｢でしょ？あ、こっちです｣






そうさりげなく背中を誘導された手にも
目が合ってふっと優しく微笑んだ顔にも
おかしいくらい、心臓が音を立てる。






開けられた大きなドアがパタンと閉まった時






光｢薮くんと二人きりだー｣






ぎゅって俺の体に巻きついてきた腕に
こらえてた気持ちが溢れて沸き立ってきた。






薮｢ちょい待って、引っつかないで｣







あんま引っ付かれると、抑えらんなくなりそうだったから。

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