となりのおうちのお兄ちゃん-ar.in-

44 ページ44

・





゛ばいばーい゛






みんな自転車にまたがったままで手を振る。

俺が自転車にまたがった格好のまま
いのちゃんが後ろに乗るのを待ってるのを、山田と知念くんも待ってくれてるようだった。






なのに何で乗らないのかと振り向いたその時、

ずる袖の腕をぶらんと垂らしたいのちゃんは
゛知念と山田くんに言いたい事が゛って口にした。




そして、2人に向かって




今日はごめんなさいと言いながら大きく頭を下げたいのちゃん。






涼｢いや全然。そのおかげで侑李と付き合えたし｣

侑｢ばか！そういう問題じゃないでしょ！｣






やっぱり
俺らの友達は明るくて最高だし







侑｢いのちゃんがいい結果になったなら僕も嬉しいから｣

涼｢ちょ、何だよ！俺だって嬉しいって！｣






俺らの友達はめちゃくちゃいい奴だ。






そして瞳をうるうると滲ませながらありがとうと言ったいのちゃんは

誰よりも綺麗だって思った。






侑｢ちょっと大ちゃん！いのちゃんに見とれない｣

大｢なっ…！｣






しかも、俺より一枚上手(うわて)だ。






侑｢ちょっと大ちゃん、慧大好きって顔に書いてあるけどいつ書いたの？｣


大｢え、ちょ…見んな｣






咄嗟にハンドルから片手離して顔を隠した俺を見て
みんな笑ってた。






涼｢書いてあるわけないだろー！｣







知念くんは、あははじゃなく、どちらかと言うとクククッって感じの顔を俺に向けた。







一枚じゃなくて、二枚上手(うわて)、に訂正。

45→←43.K

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す