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猶予 ページ15

sideK







それから１年半

笑い合って喧嘩して
支え合って寄り添って






２人歩んできたよ、俺たち。







でもね…雄也仕事が忙しいとかで
ここ最近ぜんぜん相手にしてくれなかった。







雄也はサーファーだから夏は特にね…
イケメンだから
雑誌でもちょいちょい特集組まれてるし







そしてその日＿＿＿＿俺が大ちゃんと出会った日

シャワーを出て
部屋着のパーカー羽織って髪乾かしてたら
突然カチャリ…と静かに音を立てた玄関の鍵






慌てて覗くと、玄関から顔を覗かせた雄也。






雄｢あ。見つかっちゃった｣






正直嬉しさは半分だった。
あとの半分は焦りっていうのかな。







慧｢え、え？どうしたの？｣

雄｢今撮影の合間。…どっか行くの？｣







雄也がさりげなく後ろに隠したケーキ屋さんの箱を見た時
溢れてきた寂しさとか不満。







゛こんなの買う時間あったらもっと早く来れたんじゃない？゛なんて
ちっとも可愛くない事を口走ってた。







雄｢…ごめん。でも今日付き合った記念日だろ？
帰り遅くなりそうだから早めに渡したくてさ｣







俺、淋しかったんだ、ずっと。






寂しくて寂しくて、






大切な記念日の事も忘れてた。






慧｢…っ、｣







なのに優しいなんて、雄也はずるいよ。

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