個体と群れ ページ39
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電車を降りて駅から学校へ
イワシの群れのように同じ方向へと向かう生徒達
それは小さな個体がたくさん集まった群れ
それぞれがわいわい楽しそうな声の群れ
僕は１人、ありえないほど早足で歩いた。
1人だけ暴走する個体のように。
肩に乗せたバッグが落ちないようにぎゅっと強く脇に挟みながら。
寂しくなんか…ないんだ。
たくさんの群れを通り過ぎたその時
背後から雄也の声がした気がして、急ぐ足をゆるめて耳を少しだけ後ろに傾けた。
もう１度はっきりと聞こえた時にはバタバタと走ってくる足音はすぐそこにあって
僕の肩をポンと掴んだ大きな手に足を止めた。
雄「もう。ホームで待ってるってメッセージ送っただろ？先行くなよー…」
侑「ごめん、メッセージ気づかなかった」
少し息を切らせていいよって優しい笑顔を向けた雄也は
僕の背中を支えながら横にそっと並んだ。
雄「行こ」
…触れ合った隣が、触れられた背中が温かい。
みんながいるのに、雄也はぎゅって僕の肩を引き寄せた。
侑「…雄也？」
見上げた横顔は満足そうで、ん？って向けた顔には��ドヤッ��て書いてある。
僕が寂しかったの…気づいてる？
雄「一緒に登校するの初めてじゃん？」
侑「うん、確かにそうだね」
雄「侑李はさぁ、行きたい所とかやってみたい事とかあるの？」
侑「んー…僕、満天の星空が見たい」
��お、ロマンチック…星いいよね��って雄也は優しい笑顔で頷いた。
僕達の街からは星なんてほとんど見えないもの。
雄也とへへって笑い合ってた時
後ろから��ちねん��の呼ぶ声がしたと同時に優しくポンとされた後頭部
涼「はよっ朝からあついね」
侑「へ？あっ」
思わずぐって雄也から離れようとした体は強力な磁石のようにくんと引っつけられた。
侑「…お、は…ようございます」
涼「何だよ、敬語なんか使わなくていいって」
��俺とちねんの仲じゃん？��
爽やか笑顔は僕の頭をクシャとしながら横から覗き込み
��また後でね��
頭で２回、小さく手のひらが弾んだ。
僕の憧れの人の手のひら
小走りで校門をくぐる先輩から地面に視線を移した僕の肩を掴む雄也の指が
ぎゅうって力をこめたのが、分かった。
やましい事なんてないのに、何かを言われるのが怖くて
僕は雄也の顔を見れなかった。
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ありぱん(プロフ) - きゃらめるさん» ずっとコメント下さってありがとうございます、すごくうれしいです！山田くんイケメンでしたか？よかった（笑）やった！私も大好きです♪ (2017年4月2日 13時) (
レス) id: 561a6df49c (このIDを非表示/違反報告)
きゃらめる - 完結おめでとうございます！もう、最後にでできた山田先輩がイケメンすぎてそこに驚いてます（笑）それよりこのお話がなくなるのは寂しいですがまた面白い話を描いてください！これからも大好きです！ (2017年4月2日 12時) (レス) id: 950c02c76a (このIDを非表示/違反報告)
ありぱん(プロフ) - けーた。さん» ふふ、ありがとうございます！なんだかだらだらとつまらないんじゃないかと自分でも思えてきて(笑)読んで下さってコメントまで頂けて嬉しかったです☆本当にありがとうございました♪♪ (2017年4月1日 11時) (レス) id: 561a6df49c (このIDを非表示/違反報告)
けーた。(プロフ) - えぇぇ?!…目次に見えた最終話の文字に動揺しお話読んであぁ 完結してしまった…としばし放心…。でもここまで続けて下さったし…ゆとけとも書いて下さったし…と言い聞かせてます苦笑。楽しみがなくなるのは寂しいですが…素敵なお話をありがとうございました(*^^*) (2017年4月1日 10時) (レス) id: 5c1dcb4cdc (このIDを非表示/違反報告)
ありぱん(プロフ) - けーた。さん» こんばんは！けーたさんのために書きました！でも甘々じゃなくなってしまいました(笑)コメント本当に嬉しい！ありがとうございます☆ (2017年3月28日 0時) (レス) id: 561a6df49c (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ありぱん
| 作成日時：2017年3月12日 14時
