この、恋の行方を知りたいですか？HorY (ページ18)

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17、ちりとりページ18

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栞「あれ、A？」

その声に前を向くと
肩を掴まれた今の状況に、栞は驚いたように少し目を見開いていた。

＂大丈夫？＂

その口パクに小刻みな頷きで答えた時

中島「ねぇ、」

掴まれたままの肩からぐるんと振り向かされた私を
両肩を掴んで上から見下ろす中島くん

あ「…えっ、と」

中島くんはしばらく下唇を歯でググって噛んでいて

そしてやがて…聞こえたのは、大きなため息。

裕「こんな目立つとこにこんなん付ける奴…やめとけばいいのに」

そう言った後

耳元に少し寄せられた口から吐き捨てるように発せられた言葉にまた、私は言葉を失った。

＂…しかも学校なんかで、さ＂

中島くんは勝手にパっと手を離してくるりと歩いて行った。

…

あ「…っ。」

私だって恥ずかしいけど、光が好きだから望むようにしたい。

黙って栞の元に行った私は、黙って掃除を始めた。

その私の態度に栞はほうきを掃きながら近づいて来る。

栞「中島くんさ、カッコよくない？」

あ「…栞タイプなの？」

栞「じゃなくて、Aお似合いだなぁって」

＂いやいやいや＂

手のひらで全力で否定してそう笑ったけど栞はけっこう真剣な顔をしながら

集めたゴミをちりとりに入れ始めた。

栞「今の２人ドラマみたいでめっちゃよかったよ。しかもA、顔真っ赤」

…うそ。
だって私には…光がいるのに。

それでも私は…光が好きなんだよ。

こんな今の私は…ちりとりの中に入れられた、汚れたゴミみたい。

だとしたらちりとりは…誰なんだろうね。