この、恋の行方を知りたいですか？HorY (ページ14)

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13、黒髪ページ14

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体育から戻って制服に着替えている時突然。

栞「あーもう！髪邪魔！暑い！今日切る！」

あ「えっ、今日？」

ハーパンの上にスカートを履きながらそう言うと＂うん、付き合ってね＂と栞は笑った。

肩より下のサラサラの髪。
太陽の下でだけ茶色く見える綺麗な黒髪。
切っちゃうなんて、

あ「切っちゃうなんてもったいないよ」

栞は、セーラー服の首元から頭を出して
中に入っちゃったままの髪を右手でファサッて出して言った。

栞「元々短いのが好きなの。黒髪ロングも元彼の趣味だしむしろ今すぐ切りたいくらい！」

私は栞の事を、ちゃんと知らなかった。

私が光、光って光の話ばっかり聞かせてきたから
きっと栞は、聞くばっかりだったんだって気づく。

あ「ごめん…」

栞「え、何が？もう。Aはすぐ泣きそうな顔するんだから」

＂何も謝る事してないでしょ？＂

そう言ってふわって頭に伸びてきた手のひらが優しくて
劣等感を感じた自分がその上に乗っかってやっぱり涙が溢れそうになる。

栞「あ、泣いたらデザートにプラスして夕飯も奢ってもらうよ～」

その言葉に思わずぐっと涙を飲み込んだ。

栞「ふふっほら早く着替えなきゃ休み時間終わっちゃう」

栞はそう言って突然私の体操服を下からまくって上まで引っ張って脱がせると
セーラー服をすぽんと被せてきた。

あ「…あ、りがと」

顕になったブラを見られた事が少し恥ずかしくて
くるりと背中を向けて大人しく袖を通している時

栞「A胸大きいね…何カップ？」

あ「え？大きい？普通だよ、Cくらい」

栞「わー嫌味！私Bだよ」

「ごめんってばー」そう言って２人で笑い合った。

忘れてたの。

体育の前、スマホが鳴ってたって事。