この、恋の行方を知りたいですか？HorY (ページ13)

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12、メールページ13

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その日、光からトントンとされる事がなくて寂しかった私は

＂トントン＂

机を叩いてみた。

光は、チラリと目だけでこっちを見たけれど頬杖をついたまま授業を聞いていた。

その瞳は前を向いているのにどこか他の所を見ているみたい。

その授業が終わった休み時間
次の体育の授業のために栞と２人体操服に着替えていた。

もちろん、男子は別の教室だしドアのカーテンも閉めて外の視線は遮断される女だけの空間。

あ「ねーいつ行く？買い物！」

半袖の体操服から頭をスポンと出して、栞の顔を見る。
栞はスカートを履いたままハーパンを履いている途中で、スカートをバサと捲り上げて

栞「…今日は？」

あ「うん、今日行く！」

栞みたいにスカートをバサと上げながらハーパンを上まで履いて栞に笑いかけた時、ピコンとスマホが鳴った。

急いでスカートを脱いで、畳んでから、スマホを取り出した。

あ「栞、ちょっとだけ待ってね」

栞「おっけー」

そのまま取り出したスマホには、新着メッセージを知らせるウインドウ。

＂光＂

気持ちは正直。
その名前を見ただけで胸はトクンと弾む。

名前をタップして、その胸はさらにドクンと飛び跳ねた。

＂A今日暇？遊ぼうぜ＂

…どうしてか、栞と約束した日に限って誘われる。
でも今日は栞と買い物に行きたい、そう思って

少し迷いながら、思い切って返信した。

＂今日は先約があるの。ごめん＂

またピコン、とすぐ鳴ったけど
栞の＂早く行こー＂が聞こえて、
そのまま返事は見ないでスマホをしまい体育の授業に向かった。

栞「今日は何やるのかな？」

あ「私は何やるとしても気が重い…」

運動が得意な栞に比べて私は運動音痴。
他のクラスの女子がいる分、よけい体育の授業は苦手。

先生「今日はハードル走です」

ハードルとか、倒す気しかしない。
ブツブツ言いながら小走りで、歩いてまたぐみたいにハードルをなんとか越えた。

栞「A、がんばれー！」

栞から見たら私はどう見えてるんだろう？
この気持ちは劣等感、っていうやつかな…

ハードルにがしゃんと何度も足をぶつけながら走り終えて列に戻ると

「もうA可愛すぎるよー私が抱えて走ってあげる！」

そう、栞が屈託なく笑った。

その顔が真っ白すぎて劣等感を感じた自分が、ますます惨めに思えちゃうよ…

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