この、恋の行方を知りたいですか？HorY (ページ11)

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10、普通ページ11

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次の日学校へ行くのも少しウキウキした。

＂彼氏＂

そう思うだけできゅんとする胸。

ただ、一つ言われた事がある。

＂恥ずかしいから周りに絶対話すなよ＂

＂栞にも？＂そう言うと＂うん、秘密＂ってハニカミながら笑う顔が可愛くて

分かったよって私も笑った。

＿＿＿＿昨日の事が全部まだ頭から離れない私は夢見心地でいた。

あ「おはよ！」

光「あー。はよ」

あれ、普通。
いつもと何も変わらない。
少しも。

私には少しくらい、分かるようにしてくれても…いいのに。

でもずっと言ってた。

＂本当に恥ずかしい
こういうの慣れてないから＂って。

だから黙って席に着く。

栞は、登校してくるなりガタンと椅子を近づけて、
左向きで座った。

栞「で？どーだった？昨日」

あ「あーうん。特に何もなし」

栞「えっ？2人で遊んだのに？」

栞は不自然なほど小声で、私もつられて小声になる。
栞はずっと小声だった。
もしかして誰かに聞かれたくないのかな…と思うくらい、小さい声。

そういえば、いつも光のいる方に背を向けるなぁってなんとなく思った。

私の好きな人って分かってるから
わざと関わらないようにしてるのかな。

あ「栞、私に気使ってる？」

栞「そんな事ないよ？常識程度」

＂常識程度＂ならやっぱりそうなのかな。

だからその時こっちを見ている視線には気づかなかった。