sweetie 【W.紫緑】 (ページ5)

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番犬くん改めしげちゃんは相変わらず俺がかみちゃんに話しかけると睨んでくるけど気にしない気にしない

かみちゃんは照史から聞いてた通りほんまにええ子で可愛ええ
本気で好きになるまであっという間やった

事件が起こったのはある2月の部活終わり
珍しくかみちゃんと帰らずに居残りしてる俺に話しかけてきたしげちゃん

赤「俺バレンタインにともから俺のためだけに作ったチョコ貰うんで」

紫「…は？」

赤「とものこと絶対に渡さんから」

そう言って帰って行ったしげちゃん
もしかして2人って付き合ってたりするん…？

憂鬱な気持ちで迎えたバレンタイン当日
朝からしげちゃんはご機嫌でかみちゃんからチョコ貰えたんやろな…

かみちゃんからの部のみなさんにっていうチョコは貰えて、もちろんそれは嬉しい
せやけどやっぱ特別なのが欲しいななんて

『はまちゃん先輩、今ってちょっと大丈夫ですか…？』

紫「ん？ええけどどした？」

ちょっと落ち込んでたらかみちゃんに話かけられた
なんか緊張してるみたいやけどどうしたんやろ

『…あのこれ、良かったら食べてください
はまちゃん先輩には特にお世話になってるし、感謝の気持ちというかなんというか
えっと、その、』

紫「好きや」

『へっ？』

欲しかった子からのチョコを貰えて、しかも俺のために作ってくれたもの
憂鬱な気持ちなんて一瞬でどっかに吹き飛んで、つい好きが溢れて声にでてしもうた

紫「かみちゃんがそんなつもりで渡しとる訳やないってのは分かっとる
ただ俺が好きなだけやねん

返事はまだせんで？
ホワイトデーのとき、お返し渡したときに返事ちょうだい
それまでにアピールして絶対振り向かせるから」

かみちゃんが俺のことそんな風に見てないってのはわかってた
でも伝えてしまったんやったらこっからアピールして好きになって貰えばええだけ

俺かてしげちゃんに渡してたまるか