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…………。
このシーンとした空間を先に破ったのは、
重岡「…もう遅いし、帰ろか」
しげの方だった。
『…あ、ほんとだ。しげ電車だしね』
重岡「よし、ほら帰るぞー」
と立ち上がるしげに合わせて立ち上がって、また祭りの方へ歩いてく。
次は手を繋ぐことは無かった。
しばらく歩くと駅の方へ向かう人混みと多分この辺が地元なんだろうって人が
ある道で別れてるから、ここでお別れか…と思う。
『…じゃあ、ありがとね。楽しかったよ!』
重岡「え、なんで今そんなこと言うん?」
って思ってもなかった返事がしげから帰ってきてへっ?と気の抜けた返事をしてしまった。
『…だって、駅こっちで私の家はこっちだし、』
重岡「いや、送ってくやろ。当たり前やん。」
『え!いいよ!!ただでさえしげ遅くなっちゃうじゃん!』
重岡「いや今行ったら多分電車人えぐいねん。
むしろちょっと後くらいの方がちょうどええと思うし、」
な?(笑)と笑いかけてくるもんだから甘えてしまう。
『……じゃあ、お願いします、』
重岡「おん、お願いされた(笑)」
そう言って私の家の方の道を歩いていく。
しばらく歩いてると、最初の方はチラホラいた人も
だんだんといなくなってしげと私だけになった。
『…あ、写真送るね』
写真のことを思い出して、携帯を取り出す。
重岡「お!ありがとなー」
『………はい、送った』
重岡「おぉ、ありが………って、なんやねんこの写真(笑)」
私が送ったのは、さっき撮ったツーショットではなくて
歯をいーっとしてるヤギの写真。
『思わずこの間、しげに似てると思って保存しちゃったんだよね〜(笑)』
と言った後にハッとする。
………今自分、結構凄いこと言ったよね、?
うわぁー、どんな反応するだろうしげ……と思ってると
重岡「こんな歯多ないわ!」
と、あまりにも普通の反応だったからほっとする。
重岡「俺も送るなー」
『え?うん、ありがと』
ん?待って?
私、しげの携帯でなんか撮ったっけ?って考えてると送られてくるから見てみる。
『なにこれ!(笑)』
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作者名:ちゅら | 作成日時:2020年4月21日 3時