「アホちゃう？（笑）」【赤】 (ページ46)

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重岡「………赤い花やな、」

『…多分、椿かな？』

重岡「あー、蜜吸えるやつや！」

『発想が小学生(笑)』

重岡「うるせぇ(笑)」

白ベースの浴衣に赤い椿が咲いてる私の浴衣。

重岡「なんか食べたいもんないん？」

『んー、とりあえずぶどう飴食べるからしげの食べたいのでいいよ？』

重岡「じゃあ、たこ焼き買ってええ？」

『うん！もちろん！』

そう言うと嬉しそうに笑って、行こ行こと手を引かれる。

『わ、』

重岡「あ、ごめん…………人多いし、はぐれんようにな？」

そうやって顔を赤くして私の方を見ないあなたを見れば

照れてるのなんて一目瞭然。

きっと私もしげと同じ反応をしてるだろう。

たこ焼き屋さんに着いてしげがたこ焼きを頼む。

重岡「おっちゃん！たこ焼き1つ！」

「あいよー。なに？兄ちゃんらカップルか？」

『へ？…あ、いや、』

思わずそう言われたから否定しようとすると、

重岡「…どうやと思う？(笑)」

と、しげが言う。

「なんやねんそれ(笑)こんな可愛い子放っといたら取られるぞー」

はい、たこ焼き。と渡されるしげ。

重岡「おー！ありがと！取られんようにするわ！」

「まいどー。」

なんて声を聞いて、しげが「行こか」と声をかけてくるのに

『…あ、うん』

とわかりやすい返事をしてしまう。

重岡「ここ人多くて食べにくいし、人少ないとこ行く？」

『あ！それならいいとこ知ってるよ！』

重岡「お！さすが地元！連れてってや！」

そういうしげをよく人ごみに疲れた時に、ミサといる所に連れていく。

……………もちろん手は繋いだままで。

重岡「おー、嘘みたいに人おらんな」

『いつも疲れたらミサとここに来るの』

重岡「なるほどな。座ろか」

石の階段に腰を掛けるしげの横に私も座る。

重岡「あちっ」

できたてのたこ焼きを丸ごと口に運ぶもんだから口をホクホクさせてる。

『当たり前じゃん(笑)』

重岡「いけるかなー、思ったんやけどな(笑)」

あっつぅー、って口を上にする。

重岡「やっぱたこ焼きうまいなぁ」

『うん、すごいいい匂いする』