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先生「はい、お互い礼。」
先生の合図でお互いお辞儀をする。
相手は、2年生のクラスだ。
「A頑張ろうね！」
「どんどん攻めてこ！」
そう言ってくれるチームメート。
ミサまではいかなくても、仲のいい子達がいてよかった。
ピーーーーッ
そんな音共に、試合がスタートする。
どんどん攻めてくふたつのチームを見ながら
完全に動けなくて、コートの端に寄る私。
小瀧「ちょ！何してんねんお前！(笑)」
そう声が聞こえて振り向くと、割と近い距離に3人がいた。
ミサ「A！動いて動いて！！」
そんなん言われても……と困ってると、
重岡「誰もAのこと責めへんから頑張れ！！」
というしげの声が聞こえて、ちらっともう1回振り向くと
ニコッと笑いながら手をグーにしてこっちに向けるしげ。
頑張ってみるか……、
私は相当単純みたい。
そう意気込んで、ボールがある所に向かう。
流れに身を任せて、うちのゴールの方へ向かっていると
「A！！！お願い！！」
そう聞こえてボールをキャッチする。
さっきまで動いてなかった私には誰もガードがついてなくて
ボールが回ってきてしまった。
え、どうしよどうしよ！！ゴールなんて無理だよ！
そう思いながら焦ってると、
“ 誰もAのこと責めへんから！ ”
さっきのしげの言葉が頭をよぎる。
…………………もう、どうにでもなれ。
そう思って、ゴールに向かって思いっきりボールを投げる。
もうどんな投げ方したとか関係ない。
とにかく思いっきり投げた。
少し経ってから見てみると、どうやら私が投げたボールは
奇跡的にゴールに入ったみたいだ。
「A！！ナイス！！」
「すごいよA！！！」
ハイタッチをしてくるチームメートを見て実感する。
『…よかったぁ、』
そこからはお互い攻め守りを繰り返し、なんとか
私のゴールが決勝点となり2回戦に進むことが出来た。
先生「気をつけ、礼」
ありがとうございました、とお辞儀をして握手を軽く交わす。
「A〜！！！ありがとうね！！」
「最初全く動かないからどうしようって思ってたよ〜(笑)」
『ごめんね(笑)私下手くそだから迷惑かけたくなくて…』
「もう！そんなの気にしなくていいのに！楽しもうよ！」
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作者名：ちゅら | 作成日時：2020年4月21日 3時
