【五条悟】最強と最凶に奪い合いされてます【両面宿儺】

9.修羅場 ページ12

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目の前には、私の部屋のカーペットに正座して少し緊張した面持ちで私達を見る悠仁君。
彼は先程、無言で迫ってきた五条先生によって私の上からひっぺがされた。



そして、その真正面では長い足を大きく広げて、無言で悠仁君を見る五条先生。
と、そんな五条先生の足と足の間に座らされて、何故か後ろから五条先生に抱き締められている私。



「悠仁、宿儺と変われる？」

「えっ、……あー、いや……多分、無理……？なんつーか、俺は変われるけど、宿儺には俺と変わる意思が無いっつーか……」

「なるほど黙秘ね。でも宿儺、言い逃れ出来ないよ？僕見てたもん、悠仁も見てたもんね？」

「いや俺はマジで知らない……んーと、宿儺が出てきてた時は、俺は意識無い……？みたいな？」



別に、私の部屋でそのまま話すのは良いんだけど、何で五条先生は私のベットの上に当然のように座って私を抱き締めてるの？？？



軽くツッコめば、五条先生曰く、獣(宿儺)から私を守るためらしい。
……え〜と、自分は違うみたいな顔してるけどぶっちゃけ先生も同類……とは流石に言わないでおく。



「てかマジで宿儺出てこないじゃん！！！ちょ、出てきてよ！！なんかこの絵面、俺が悪いみたいになってるから！！」

「事実だろう。元を辿れば小僧が悪い」

「小僧言うな！！悪いのはどう考えてもお前！！ってかお前、女の子の部屋に許可も無く入んなよ！」

「小僧が俺に身体を明け渡すからこうなる。そもそもお前が俺の指を食わなければ俺はここに居ない」

「明け渡したっていうかほぼ無理やりだったんですけど？！ゆッ、びは……な、なんも言えねぇけど……！！」



宿儺と悠仁君のやりとりは、漫才みたいでちょっと面白い。
突然頬にスッと1つ目と口だけが出てくるのは心臓に悪いけども。



というかそういう風に出てくる事も可能なんだ……。
思ってたのと違ったな、と悠仁君の頬を眺めていると、宿儺と目が合った。
サッ、と目を逸らす私と、ニヤニヤする宿儺の1つ目。



あの呪いの王、絶対性格悪い。
呪いの王だもんね、性格良いわけないか。



「というか悠仁、宿儺との間に何か縛りは結んでないの？」

「縛り？」

「小僧との間にいくら縛りを結ぼうが無駄だ、どの縛りよりも1000年前の縛りが優先されるようにしてある」



私に1000年前の記憶は無いんですけどね？！


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