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?「ご苦労じゃった」
双子の黒いリボンの方が話しかけてくる。
?「ファウストが助かったのもそなたのおかげじゃ」
『…………いえ。私だけじゃ、何も出来なかった』
?「そうか?現に、オズに手を取られる前ファウストに魔力を流していたように見えたがの」
『……前に1度、他者への回復をまぐれで成功させていたから。でも、あのままだったら絶対上手くいってなかった。何も、してません』
ヒース「そんなことはありません」
白いリボンの方の言葉を力なく否定していると、ヒースクリフさんに力強く言われた。
ヒースクリフさんの方を向くと、微かに涙を滲ませながらこちらを真っ直ぐに見つめている。
ヒース「質者様は……。中央の国の大臣ではなく、俺たちの言葉をちゃんと聞いてくれました。…………ここに来てくれた」
「だからファウスト先生は助かったんです。ありがとう……心から感謝します」
ヒースクリフさんは控えめに微笑んだ。
…………人に感謝されたのは久しぶりで、どうやって反応したら良いのか分からない。
でも、心が暖まるのを感じて、私は息をついて笑った。
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雪 - 応援してます (5月3日 18時) (レス) id: 6c1d2855e5 (このIDを非表示/違反報告)
米麹かもしれない(プロフ) - 雪さん» ありがとうございます!不定期ですが良ければ応援してやってください……! (3月17日 22時) (レス) @page16 id: 889d48e298 (このIDを非表示/違反報告)
雪 - 更新楽しみにしてます (3月15日 23時) (レス) id: 6c1d2855e5 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:米麹かもしれない | 作成日時:2024年3月9日 22時