102話 T 盲目。 ページ3
D「……はっ⁉」
俺のその言葉に
テソンが口を開けたまま
こちらを見上げて、固まっている。
……ガチャガチャの下の歯が
相変わらず可愛いよな？
テソンの頭をクシャクシャに
撫で回したい気持ちを抑えつつ……
T「あの女は変だ。」
素直な感想を
俺はテソンに伝えた。
D「……はっ？ちょっ、何言ってんのっ？」
T「だから、あの女はおかしいって言ってるんだよ。」
D「ど、どこがだよッ」
さっきまで
エラく攻撃的だったのにな？
その言葉に
狼狽えるテソンの姿を見ると
まるで自分が
竜宮城の使いの亀を
執拗に虐める
タチの悪い
浜辺の子供になってしまった様な……
何とも居た堪れない
そんな、気分になったけど
T「……何を聞いても、答えない。
あの女は自分の事を、全く話そうとしなかった。」
D「そっ、それはっ……
ヒョンにまだ、気を許して無いからだよッ！」
T「……そうか？
ちょっと優しくしたら、すぐにシッポ振ってた。」
「お前も見ただろ？」
さらに煽る様な言葉選びをしてしまったのは
単純に俺の性格で''癖''みたいなものだ。
T「気なんて許しまくってたよな？」
D「…………」
T「なぁ、あの女の何処がそんなにっ…」
D「ハナだよッッッ‼」
……ははは、流石テソン。
俺の声を遮る様に
静かなフロアに響いたその声は
とても、良く通る。
苛立ちを隠さないその声色は
とても感情的で美しい。
D「''あの女''なんて
そんな呼び方するなよっ、彼女は''ハナ''だっ。」
T「……知ってるよ。」
D「ねぇ、ヒョン…
僕達の事は、もう放っておいてくれよッ」
T「俺はただ、お前が心配なんだよっ
分かるだろ？あの女にっ」
D「もう止めてくれよッッ‼」
「俺さえハナを知ってれば良いんだよッ
俺さえハナを信じてれば良いいッ」
「ヒョンには関係無い事だろッッ⁉⁉」
……長い長い
俺達の、歴史の中で
アイツがこれ程まで俺に
声を荒げたのは、初めての事だった。
『目は小さいけど視力はいい』筈のアイツは
もう、完全に盲目で……
俺の姿すら
その小さな目には映らないのか？
って、疲れた溜め息が
「はぁ。」って、口からこぼれ出た。
T「……分かった。」
突っ立ったままの
テソンの肩にポンと手を置くと
T「あっ、忘れてた、これ''ハナ''にやるよ。」
って、玄関先に置かれた
大きな段ボール箱を
嫌味ったらしく、コンっと蹴った。
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うずら(プロフ) - ゆきこさん» ゆきこさんもっ、2人で応援して下さるなんて…これは頑張らなければバチが当たりますね(*≧∀≦*)本当に励みになります、ありがとうございます！ (2019年11月21日 23時) (
レス) id: e04ce93e69 (このIDを非表示/違反報告)
うずら(プロフ) - かおるんさん» かおるんさんッ！待っていて下さったんですね…感動します(T ^ T)本気で嬉しいです！ありがとうございます！ (2019年11月21日 23時) (レス) id: e04ce93e69 (このIDを非表示/違反報告)
ゆきこ(プロフ) - はーい！(^^)/ (2019年11月21日 21時) (レス) id: 85a8c05e44 (このIDを非表示/違反報告)
かおるん(プロフ) - もちろんでし♪ゆきこさん、(*≧∀≦*) 応援し続けましょー (2019年11月21日 21時) (レス) id: 318f1c501f (このIDを非表示/違反報告)
ゆきこ(プロフ) - かおるんさん、一緒にうずらさん応援しましょうねー！ (2019年11月21日 21時) (レス) id: 85a8c05e44 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：うずら | 作成日時：2018年7月26日 1時
